【初心者でも解る】レオパの行動 飼育下での行動パターン その6 レオパの冬眠 レオパのなつかせ方 レオパの鳴き声 軟便をした時の対処法も詳しく解説

leopard gecko
レオパードゲッコー

レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)はペットとしての歴史が浅く、初めてレオパを飼育した方にはレオパの行動や仕草などにどのような意味があるのか分からない方もいらっしゃると思います。

今回もそのような方でも分かるようにレオパの行動について解説させて頂きます。

レオパの冬眠について

レオパを初めて飼育する方の中には「レオパは冬になると冬眠するの?」といった疑問を持つ方もいらっしゃると思います。

普通の方が思い描く冬眠のイメージは気温が下がり始めると穴を深く掘り、土の中や木のうろの中などで眠りに着き、春までずっと寝たままといった熊やリス、カエルといった日本に生息する動物の冬眠をイメージされるのではないでしょうか?

レオパは元々の野生下での生息地はパキスタンやアフガニスタン等、中東付近に生息している為、普通のイメージから連想するような冬眠は行いません。

飼育下でのレオパは成熟した個体の繁殖期の前は一時的な低温状態(15℃前後で2~3週間程休眠させる)にすることで発情を促してオスとメスを交配させ繁殖を行う事もあります。

繁殖期の前に一定期間、低温で休眠させることをクーリング(休眠期間)と呼び、冬眠とは分けて考えます。

ペットとしてレオパを飼育する時は冬季の寒い時期にはパネルヒーターや暖突(ダントツ)等の保温器具でケージを保温して飼育を行いましょう。

レオパはなつく?

レオパは飼い主になつくのか?

初めてレオパを飼う方は気になる所ですね。

レオパが飼育者さんに慣れる事はあります。

そのような時の特徴としては以下のような行動がみられる時です。

  • 飼育者さんを見つけるとケージ全面に寄って来る
  • 触ろうとしても逃げようとせずにすんなりとハンドリングが出来る
  • ケージ内に手を入れると手を登ってくるようになる

上記のような状態であればレオパが警戒心を解いており、飼育者さんに心を開いてくれている状況であると理解して頂いて構わないでしょう。

レオパは基本的には単独生活者です。他の個体や生物との接触の機会は「捕食の際か捕食される際」「繁殖行動の際の同種の異性との接近」「オス同士でのテリトリー争いの際の闘争」など限られた条件となります。

飼育者に慣れていないレオパは「この大きな巨人は捕食者かも知れない、((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」といった不安を抱えている事もあります。

ペットとしての累代繁殖が進んできたレオパは野生個体等と比較すると大分、人間に対しての警戒心が薄くなってきている傾向があるのでレオパを脅かさないように接しながら飼育を行なえば人なれしやすい個体が多くなってきました。

レオパが人の手を恐れずに寄って来てくれる事は十分になついていると言えます。

レオパが鳴く

レオパを飼育していると時折、鳴く事があります。

レオパがケージ内に居る時に不意に「ククッ」「クワッ」と鳴いたりして驚いてケージをのぞき込むと何事もないように澄ました顔で佇んでいたりと飼育者を楽しませてくれます。

またレオパのベビーや幼体などの幼い個体は霧吹きなどの初めての刺激に対して「ッッピギャーッ」「ッギャー」といった叫び声をあげて威嚇をしまくる時期があります。

この時期のレオパは新しい刺激に敏感ですが徐々に成長と共に落ち着いてきますので大丈夫です。

次に成体のレオパなどをハンドリングの際に「ググッ」「グガッ」といったような鳴き声を発する事もありますが大体はレオパに無理な姿勢で保定していたり、レオパの機嫌が余り良くない事が多く、不満のシグナルである事が多いのでこのような時はハンドリングは控えてケージに戻してあげて下さい。

レオパが慣れるまで

レオパの飼育初心者さんが気になる所にレオパが慣れるまでの時間(期間)があります。

レオパは個体差もありますが、飼育環境に慣れて落ち着くまでには約1ヵ月程の時間を要します。

レオパを飼い始めてすぐの頃は飼育者さんもあれこれと心配になる部分もあると思いますが適切な飼育環境と飼育温度、湿度が保たれていれば時間の経過と共に落ち着いて来ますので焦らずに行きましょう。

▼こちらの記事もご参照ください

初めてのレオパ お迎えした時の注意点とやってはいけない事

レオパの軟便

レオパの軟便についてはいくつかの原因が考えられます。

  • 飼育温度が低く消化が上手く出来ていない
  • 飼育開始直後の最初のうんちが軟便
  • 人工飼料を与えている
  • 他の餌から人工餌に切り替えた
  • 一度の給餌量が少ない
  • 個体のコンディションが良好とはいえない

主に上記の理由が考えられます。理由を解説して行きましょう。

飼育温度が低く消化が上手く出来ていない

レオパの軟便の原因として飼育ケージ内の温度が低い事がまずはあげられます。

ケージない温度が約25~30℃前後を維持し、パネルヒーターの上や暖突の下などのホットスポットエリアの温度が約32~36℃前後を維持出来ていれば問題ないのですが、冬季などにヒーターの容量が足りずに温度が低い時などに起こりやすい症状です。

対策としてはケージの保温効果を上げる為、パネルヒーターの温度設定を上げたり、断熱効果のある素材でケージを覆うなどしてケージ内温度が適正値になるようにしましょう。

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飼育開始直後の最初のうんちが軟便

これはレオパを飼い始めた方が最初に遭遇しやすい状況です。

レオパをお迎えした当日や翌日などにケージ内に軟便が見られると飼育者さんとしては不安になると思います。

ただそのような新しい環境へレオパを移す前などにはレオパの輸送や移動といった個体への普段とは違う状況での負荷が掛かっています。

特にハ虫類イベント等でお迎えしたレオパはその数日前からパックに移されている事も多く、温度や湿度の変化も繰り返し起こりレオパのコンディションも安定しにくい状況になります。

この輸送中の温度や環境の変化によるストレスによってレオパが軟便になりやすくなるのです。

このような場合はお迎え後に適切な飼育環境で飼う事で次回以降のうんちのときは固形に近い状態のものになってきますので少しの間、落ち着かせて様子を見てあげて下さい。

人工飼料を与えている

これは特に水分量の多い人工飼料、レオパゲルをメインに与えている時に多く見られやすい状態です。

保存と利便性の良さからレオパゲルを使用される事もあると思いますが軟便になりやすい傾向があります。

特にそれによるレオパへの健康状態に大きな変化は見られませんが軟便が続き、気になるようでしたら他の人工飼料(水分量の調整しやすいレオパブレンドなど)も併用して様子を見てあげて下さい。

他の餌から人工餌に切り替えた

レオパに活餌や冷凍餌等をメインに与えていて人工餌へと切り替えた際にも軟便は見られます。

また逆のケースもあり、今まで与えていた餌の主成分や栄養分などの変化によっても軟便化は起こりやすいです。

このような場合は徐々にうんちの状態も固形化に戻る事が多いので様子を見て与える量などを調整しましょう。

一度の給餌量が少ない

飼育しているレオパの大きさに対して一回に与える餌の量が少なすぎても排出されるうんちが固形化せずに軟便状態で出てくることも良くあります。

レオパの幼体やベビー、生後1年半未満の個体には給餌の際は食べるだけ与えるようにして大丈夫です。

アダルトサイズ以降の大人のレオパには与える回数を抑えて給餌をし、その際でもある程度の量は与える必要があります。

成長期を過ぎたレオパの中には食の細い個体も中にはいますが餌への反応が極端に悪い場合は飼育環境の見直しも含めた診断が必要な事もあります。

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個体の健康状態が良好とはいえない

飼育中のレオパが痩せていたり、エサへの反応が悪かったりと健康状態が良くない時も軟便化の傾向は見られます。

飼育環境と飼育温度、湿度といったケージ周辺の確認と与えている餌の状態や鮮度、給餌の回数などを見直して改善できる部分を良くしていきましょう。

もし環境やエサに問題が無い場合はレオパ自体が何らかの病気の可能性もあります。

そのような時は速やかに爬虫類の診察可能な獣医師さんへの相談を行いましょう。

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