【初心者向け】アメフクラガエルの餌 餌を食べない原因と対処法を解説

アメフクラガエル アメフクラガエル

つぶらな瞳とおまんじゅうのような姿がとても可愛いアメフクラガエル

可愛いらしい見た目とは裏腹に実際の飼育難易度が高く、飼い始めたものの結構な数の飼育者さんが苦戦されています。

特に「アメフクラガエルが餌を食べない」

アメフクラガエルが餌を食べてくれない(´;ω;`)ウゥゥ」

「アメフクラガエルが床材に潜らない」

といったようにアメフクラガエルは餌の種類や大きさの他に床材の素材や深さ湿度などに対して間違った物を選んでしまうとアメフクラガエルに拒絶されてしまう事も良く起こります。

今回はアメフクラガエルの飼育で良く見られる「餌を食べない」原因についてと対処方法を解説させて頂きます。

それでは解説に行きましょう!\(^o^)/

アメフクラガエルの食性

南アフリカのモザンビークとその周辺が原産のアメフクラガエルは野生では主にシロアリを食べています。

シロアリは多くの生き物がほぼそれだけで十分なほどのカロリーと栄養価を持つ為、エサとして相当優秀な生物と言えます。

ですので飼育下でのアメフクラガエルにも是非シロアリを与えて飼育しましょう!\(^o^)/ 以上

とは行きませんねww シロアリ自体の入手がコンスタントに継続的に行える方はかなり限定されてしまいます。

ただ、実際の所、最近のヤフオクではヤマトシロアリやイエシロアリといったシロアリ類のコロニーや繁殖用のセットなども販売される事が増えて来ています。

これらのシロアリ類の入手と自宅での保管方法(高温と脱走に厳重な注意が必要)をクリアできれば良質なエサの供給が行えます。

生物飼育に精通した上級者向けにはなりますが選択肢の一つとして覚えて置いて損はないと思います。

そこでアメフクラガエルを飼育する際はこのシロアリを代替する餌で賄う必要があります。

アメフクラガエルに適した餌

アメフクラガエルに適した餌で入手のしやすい種類は以下の通りです。評価は3点満点です。

アメフクラガエルに適した餌(活餌であること)オススメ度入手難易度キープ難易度
ヨーロッパイエコオロギ(SS~Sサイズ)☆☆☆☆☆☆☆☆☆
フタホシコオロギ(PH~SSサイズ)☆☆☆☆☆☆☆
レッドローチ(SSサイズ)☆☆☆☆☆

アメフクラガエルの長期飼育にはイエコのSS~Sサイズが最強です

アメフクラガエルの餌への反応とその他の総合評価を含めると一番のおすすめ出来る餌は

ヨーロッパイエコオロギ(SS~Sサイズ)が最も適した餌と言えます。

ヨーロッパイエコオロギの(SS~Sサイズ)とはSSサイズがゴマ粒位のサイズ、Sサイズが米粒位のサイズの事です。

この位の餌のサイズ感と白くてシロアリによく似ている事からヨーロッパイエコオロギが最もアメフクラガエルの餌として適していると言えます。

ヨーロッパイエコオロギはアメフクラガエルの本来の食性であるシロアリに最も色形や食感も近い為、ほぼすべてのアメフクラガエルがすんなりと食べてくれます。

アメフクラガエルを飼い始めた方で餌を食べない時はまずイエコオロギのSS~Sサイズを与えて見ましょう!

アメフクラガエルよりも維持管理が難しいフタホシコオロギ

フタホシコオロギはイエコオロギの次におすすめの餌です。

フタホシコオロギの注意点としては成長が早くすぐに大きくなってしまう事と餌と水分が不足するとすぐに共食いをしたり死亡してしまうので維持管理に手間が掛かる事です。

見た目と匂いが克服できれば重宝するレッドローチ

アメフクラガエルに適した餌の最後はレッドローチのSSサイズです。

レッドローチの最大の難点としては見た目がそのまま家庭内に出現する黒ゴキブリの幼虫に酷似していること

あとはやはり独特のにおいがある事です。これは糞やレッドローチ自体から発せられる集合ホルモンによるものです。

入手も通販を利用すれば問題はありませんがヨーロッパイエコオロギが入手できない時のつなぎ的な使い方でも良いでしょう。

アメフクラガエルの飼育ケージと食事の場所は別々に行うと良い理由

アメフクラガエルの給餌、餌やりの頻度は1~2週間に一度程、土から掘り起こして少し大きめのプラケースなどを用意しそこにアメフクラガエルをそっと移してあげます。

そこにイエコオロギのSS~Sサイズを入れて行き食べるだけ与える方法が良いです

この時アメフクラガエル1頭に対しイエコオロギのSS~Sサイズで50~100匹前後は食べたりもしますので様子を見ながら与える量の調整を行いましょう。

この方法はアメフクラガエルの健康状態を確認しやすい事と食べる量の把握もしやすい部分にあります。

更にアメフクラガエルに直接触れたり、数少ない観察の 機会でもあります。

基本的に餌の時にしかお目に掛かれない存在=アメフクラガエル だと認識して頂いた方が良いでしょう。

アメフクラガエルに適さない餌

アメフクラガエルにはあまり適さない餌もあるので解説していきましょう。

アメフクラガエルの主食として適さない餌おすすめ出来ない理由
ミルワーム栄養価と消化に問題がある為
デュビアサイズ面と消化に問題がある為
ダンゴムシサイズ面と嗜好性に問題がある為
ワラジムシ(ホソワラジムシ)同上
冷凍コオロギ嗜好性に問題がある為
人工飼料嗜好性に問題がある為

アメフクラガエルの餌として与えられる事の多い種類の中で主食としてお勧めできない餌の種類になります。

アメフクラガエルの主食に適さない餌 ミルワーム

ミルワームはホームセンターのペットコーナーでも入手が簡単で保存も容易な餌の代表種です。

ただアメフクラガエルの主食としては栄養価と消化面で問題があるので敢えてミルワームをアメフクラガエルに与える必要は無いでしょう。

アメフクラガエルの主食に適さない餌 デュビア

デュビアも爬虫類用の活餌として優れた利便性の高い種類です。

ただ残念ながら万能餌のこのデュビアもアメフクラガエルの主食としては適しません。

生まれたてのデュビアのベビーサイズでもアメフクラガエルのメスの大型個体がギリギリ食べるかどうかのサイズ感はゴマ粒大の餌を大量に食べるスタイルのアメフクラガエルには少々無理があります。

アメフクラガエルの主食に適さない餌 ダンゴムシ

小さなダンゴムシをアメフクラガエルの餌として使用する方も居ますがこちらも与えるのは控えておいた方が良いでしょう。

アメフクラガエルの反応も余り芳しくない事もありますし、消化に時間が掛かる為、アメフクラガエルにとっては好ましいエサとは言えません。

アメフクラガエルの主食に適さない餌 ワラジムシ(ホソワラジムシ)

アメフクラガエルにエサ用のワラジムシやホソワラジムシを与える方もいらっしゃいますがこちらもダンゴムシと同様の理由からあまりお勧めは致しません。

アメフクラガエルの主食に適さない餌 冷凍コオロギ

冷凍コオロギはピンセットから給餌が出来るタイプのカエルやレオパと言った種類には保存も容易でてとも便利なエサです。

ただアメフクラガエルへの使用に関しては与え方の問題からか一度の給餌で必要な量を食べてくれない事も多くまだまだ課題がある状況です。

冷凍コオロギでも活コオロギと同じくらいの量を食べてくれていれば大丈夫ではありますがそこが難関です。

アメフクラガエルの主食に適さない餌 人工飼料

カエル専用の人工飼料としてツノガエルの餌やレオパ用の人工餌をアメフクラガエルに与える方もいらっしゃいますがこれは殆どの場合、食べてくれずに終了してしまいます。

小さくて動くシロアリのような物を食べるアメフクラガエルにこれらの人工飼料を与えるのは難しくお勧めは致しません。

アメフクラガエルが餌を食べない原因

アメフクラガエルを飼育し始めた直後や飼育後暫く経過してから餌を食べない時は飼育環境の見直しと

アメフクラガエルに与えている餌の種類の見直しが必要です。

餌の種類の見直しはヨーロッパイエコオロギの(SS~Sサイズ)を与えて貰えれば解決可能だと思います。

ではイエコを与えても反応してくれない時の対処方法を解説して行きます。

床材の確認

アメフクラガエルの飼育でエサの種類と同様に大事な部分が床材選びです。

アメフクラガエルの床材もエサと同様に本来の生息環境に近い素材の床材を用意してあげる必要があります。

ここで床材の種類の選択を間違えると後にアメフクラガエルが調子を崩す原因にもなり易いので注意が必要です。

床材の種類

アメフクラガエルに適した床材は赤玉土(小粒)や黒土などの天然用土またはそれらを原料としたソイル系の床材がベストです。

アメフクラガエルの長期飼育に向かない床材

ヤシガラマット、ハスクチップはヤシの繊維を細かくしたものです。これらの繊維がアメフクラガエルの皮膚に細かい傷をつけてしまう為、長期飼育には向きません。

水苔やバーミキュライト、ピートモスなどの床材も素材の違いからアメフクラガエルの飼育には不向きです。

床材の種類が合わない時はすぐに交換しましょう

アメフクラガエルが餌を食べない時にヤシガラマットなどの適さない床材を使用している場合は速やかにソイル系の床材などに交換する事をお勧めします。

床材の厚さと湿度

アメフクラガエルの飼育の際は赤玉土やソイル系の床材は最低でも15cm以上可能なら20㎝以上の深さを用意します。

アメフクラガエルの基本的な飼育環境は床材の表面は乾燥し下に向かう程湿り気がある状態(濡れ過ぎはNG)を維持しましょう。

床材はケースの隅から少しずつ水を加えて下に行くほど湿度が高くなるように調整します。

ケースの下から5㎝位が最も湿っている状態にして上に行くほど乾燥している状態がベストです。

この状態でアメフクラガエルをケースに入れると健康な個体はすぐに潜っていきます。

その後アメフクラガエルの好む湿度の深さを自ら動いて調整します。

アメフクラガエルの飼育を行う際に敢えて床材をうすく敷いたり、土なしで飼育するケースもあります。

アメフクラガエルは長時間土に潜れないと慣れないうちは相当なストレスになる事もあると思います。

初心者の方や飼い始めの方は普段は潜らせておいて餌の時だけ土なしの状態を眺めておいた方が良いでしょう!

飼育温度の確認

アメフクラガエルの飼育に適した温度は約23~28℃前後です。

アメフクラガエルが餌を食べない時の気温は冬季でケージ内温度が20℃以下になっている場合や

夏場に30℃以上の高温と多湿の状態が続くときもアメフクラガエルが餌を食べない原因となります。

アメフクラガエルが健康に活動出来る温度帯は限られています。

餌の種類と床材と共に飼育ケージ内の適温かどうかの確認も行いましょう。

アメフクラガエル

アメフクラガエルの飼い方・エサや飼育環境を詳しく解説

アメフクラガエルが餌を食べない時の原因 まとめ

特殊な生態のアメフクラガエルが餌を食べない原因は主に

餌の種類、床材の素材、床材の湿度、飼育温度、以上の4つのポイントを見直して頂く事で解決出来る事がほとんどです。

今回の記事を参考にして頂ければアメフクラガエルもエサを食べてくれる可能性も見えて来ます。

一番やってはいけない行為が餌を食べないからと言ってアメフクラガエルが好まない種類の餌を強制給餌してしまう事です。

アメフクラガエルに限らずカエルに強制給餌は寿命を縮める原因となります。

強引に食べさせるのではなく食べない原因を取り除いていった方が確実に食べる可能性が高くなります。

今回の記事を参考にして頂ければアメフクラガエルもエサを食べてくれるようになる可能性は十分ありますので宜しくお願い致します。

もしアメフクラガエルを飼育されてる方で今回の記事の対処でも餌を食べてくれない時は可能な限り早めに爬虫類や両生類の診察が可能な獣医師さんへの相談を行って下さい。

アメフクラガエルの個体の不調は餌と環境の改善だけではどうにもならない事態も含まれます。そのようなケースは稀ですが専門医に相談出来る準備も必要です。