レオパの飼育 冬場の管理方法 ヒーターの種類別解説

leopard gecko
レオパードゲッコー

関東地方では10月も過ぎてくると気温が20℃を下回る日が続き飼育中のレオパードゲッコーことヒョウモントカゲモドキ(以下レオパ)にも保温設備が必要となってきます。

今回はレオパの冬場の保温についてヒーターの種類等も併せてご紹介させて頂きます。

  1. レオパの冬場対策 パネルヒーター
  2. レオパの冬場対策 暖突 (ダントツ)
  3. レオパの冬場対策 エアコン
  4. レオパの冬場対策 必需品としての温湿度計
  5. レオパの冬場対策 あると便利なサーモガン(検温器)
  6. レオパの冬場対策 とても大事なケージの置き場所(設置位置 高さ)

レオパは爬虫類の仲間です。爬虫類は変温動物といって私たち人間や犬や猫のように自ら体温を維持する事が出来ません。

その為、気温の低い時期には各種ヒーターを用途に合わせて使用しレオパが体温を適度な状態で維持できるように飼い主さんが飼育環境を整えてあげて下さい。

1.レオパの冬場対策 パネルヒーター

パネルヒーターは主に飼育ケージの下から保温を行うヒーターです。

レオパの飼育では良く使用されているヒーターで市販されている爬虫類用パネルヒーターは温度自動制御機能が装備されているので電源を入れるだけでパネルヒーターの表面温度が適温に保たれる仕様となりとても便利です。

パネルヒーターのサイズも各メーカーから様々なサイズのものが市販されています。レオパを飼育しているケージの床面積の1/2~1/3をパネルヒーターが保温出来るサイズのものを選びましょう。

ケージの床面積全体をパネルヒーターで温めてしまうとレオパがオーバーヒートしてしまう事もある為、ケージの保温の際は暖かいスペースと涼しいスペースも作りレオパが体温調節しやすい環境を作りましょう。

パネルヒーターのお勧めは

  • みどり商会 ピタリ適温プラス
  • みどり商会 スーパー1
  • 三晃商会 SANKO パネルウォーマー
  • GEX エキゾテラ レプタイルヒート

などが各サイズありお勧めです。

またパネルヒーターはケージの外部に設置をして使用します。パネルヒーターは遠赤外線を使用して保温効果を上げる為、プラケースの四隅の足の部分から少し浮いてしまう構造の場合、若干ですがヒーターの熱を逃がしてしまいます。

真冬のような厳冬期の場合パネルヒーター単体での使用では保温効果が間に合わないケースもありますのでそのような時は後述する「暖突」やエアコンとの併用もお勧めします。

2.レオパの冬場対策 暖突(ダントツ)

暖突(ダントツ)はケージの上部から保温するタイプのヒーターです。

ケージ上部のネット部分にネジで固定し使用するため20㎝以下の小型プラケースや簡易ケージでは直接使用は出来ないので注意が必要です。

ある程度のサイズ(60㎝前後)のケージを温室と見立て暖突を使用しそのケージの中に小型ケージを複数台設置して保温し使用する事も可能です。(良くショップの爬虫類コーナーで見かけた事のあるアノ感じです)

暖突タイプのヒーターは保温効果も高くケージ内の天井に近いほど暖かくなるので高さのあるシェルターや流木、岩等をケージに配置してレオパが暖かさを選べるような環境を提供してあげて下さい。

みどり商会の暖突と同様の製品がGEX エキゾテラ ヒーティングトップ

こちらもお勧めです。

3.レオパの冬場対策 エアコン

エアコンはもちろん人間の住居用に設置されているものを使用します。

パネルヒーターや暖突を使用してもケージ内温度が20℃を切ってしまうような場合やお住いの地域、住環境(木造か鉄筋か戸建てか集合住宅かでも大きく温度環境は変わります)によってはエアコンの併用も考慮して下さい。

ワンルームや個人の部屋などを冬場は閉め切って24時間エアコンで暖房を行うか厳冬期の深夜から朝方にかけての冷え込みの強い時間帯など状況に併せてエアコンも併用すると良いです。

レオパ飼育時のエアコンでの暖房設定温度は25℃前後を目安にしましょう。レオパの餌喰いが悪い時は少し高め28℃位で様子を見て下さい。

4.レオパの冬場対策 必需品としての温湿度計

レオパの冬場対策にヒーター類とセットで装備しておきたいアイテムが温湿度計です。

変温動物であるレオパの活動の鍵を握る温度湿度

この二つの大事な要素を数値で確認するために必要なアイテムが温湿度計です。

レオパの飼育時の適温はケージ内温度が約25~30℃前後

レオパが餌を食べた後に消化に必要なホットスポットエリア(パネルヒーターの真上付近)の温度が約28~35℃前後

レオパが健康に暮らせる湿度約50~80%前後(但し空気がこもって蒸れていない状態)

上記の目安を維持出来ているかを飼い主さんが確認するため必ず温湿度計はケージ内に設置しましょう。

温湿度計の設置場所

温湿度計は両面テープなどでケージ内に固定し使用しますが設置場所はレオパ飼育の場合はなるべくレオパが主に活動しているケージ下部(床付近)に近いエリアに固定しましょう。

良く高さのある(高さ30㎝)前後のケージ上部に温湿度計を設置しているケースも見かけますが冬場など保温器具を使用している時はケージ上部と下部で温度差が出る場合がありますのでレオパが活動しているケージ下部付近(床上5~10㎝)に設置した状態での数値を確認して頂きますよう宜しくお願い致します。

また日本の冬場は空気が乾燥します。特にエアコンを使用しヒーター類も併用していると湿度がどんどん下がっていき冬場の脱皮不全等は良く見られる症状です。

脱皮不全を防ぐためにはウェットシェルターを設置したり毎晩軽く30℃前後のぬるま湯をケージ全体に軽くスプレーし、一時的に湿度を80%以上に上げてあげるのも良いのでご参考まで!

5.レオパの冬場対策 あると便利なサーモガン(検温器)

レオパの飼育環境の温度をピンポイントで計れるアイテムがサーモガン(検温器)です。

サーモガンを使用すればケージ内の至る所(シェルター内、ヒーター付近など)を計測可能でレオパの活動エリアの温度を測る事でヒーターの使用サイズが合っているか、不足していないかを知ることが出来ます。

またケージ内部に温湿度計を設置できない場合などにも対応できます。

レオパやボールパイソンなど爬虫類のブリーダーやマニア飼育者の方で多く使用されています。

6.レオパの冬場対策 とても大事なケージの置き場所(設置位置 高さ)

レオパの冬場対策は寒さ対策です。レオパが元気が無い、レオパが餌を食べないといった時は単純に寒さが原因のケースも良くあります。

ヒーターやエアコンでの保温は前提としてもちろん必要ですがレオパを初めて飼育している方にありがちなパターンとしてケージを部屋の床に直置きしているケースがあります。

冬季は部屋の高さにより空気の温度が異なります。

暖かい空気は部屋の天井付近に反対に足元ほど冷たい空気が留まりやすくなります。

そのような部屋の中でも最も冷える場所にケージを置いてしまうとせっかくの保温効果が弱くなってしまいます

ヒーターを使用しているのにケージ内温度が低い場合はケージの置き場所を見直した方が良い場合もあります。

可能な限り床から上部(床上50㎝以上の高さ)の棚やラックなどで高さを上げた位置にレオパのケージを設置してあげて下さい。

余談ですがレオパのケージを飼い主さんが立った時の目線の位置に近い部分に設置して飼育をすると慣れやすい傾向があります。上からの影や動きに警戒しやすいレオパと目線を合わせてあげる事で人に対しての警戒心も徐々に溶けて行きますのでご参考まで

レオパの冬場対策はレオパの動きや餌への反応の仕方などをよく観察し温度や湿度が適度な状態を保てているかの確認が必要です。今回の記事が参考になりましたら幸いです。