初めてのレオパ飼育|人工餌への餌付け方と慣らし方

leopard gecko
レオパードゲッコー

レオパードゲッコー(ヒョウモントカゲモドキ)(以下 レオパ)を飼育されている方で便利な人工飼料(以下 人工餌)の利用を考えていらっしゃる方も多いと思います。

今回はレオパの人工餌への餌付けの方法や慣らし方を解説させて頂きます。

レオパの人工餌への慣らし方にはちょっとしたコツや工夫が必要です!

今回はそのコツを詳しくお伝え致します!

この記事を参考にして頂く事で人工餌への反応が変わってくると思います。

それでは解説に行きましょう!\(^o^)/

レオパをお迎えする時に人工餌を食べている子を選ぼう

これから人工餌を使用してレオパの飼育を始めようとする方やレオパのお迎えを検討されている方にまず確認して頂きたい部分は購入、お迎え予定のレオパが人工餌に既に餌付いているかの確認を購入先のショップさんやブリーダーさんに確認しましょう。

その際は人工餌のみを与えているのか?与えていた人工餌の種類とメーカーは?人工餌の他に活餌や冷凍餌等も併用して与えていたのか?その場合の人工餌の割合は?といった所まで細かく教えて頂くようにして下さい。

お迎え後にスムーズな給餌が出来るようにレオパが食べていた人工餌と同じものを揃えておくと良いでしょう。

レオパの人工餌は販売メーカーにより原材料や質感、形状、味等に違いがあるためレオパの個体によっては異なる種類の人工餌を直ぐには食べない場合もあります。

では次に、現在レオパを飼育中の方で活餌や冷凍餌(コオロギやデュビア等)から人工餌に切り替える為に必要なプロセスをご紹介して行きましょう。

レオパの人工餌への餌付け方

まずは初めにレオパにご飯を与える際にピンセットで与えている事が前提条件となります。

レオパは本来昆虫食のヤモリの仲間です。レオパが餌として認識出来る物は口に入るサイズの動く物体です。活きたコオロギやデュビア、ミルワーム等はそのままレオパのケージに入れて置けば昆虫の動きがレオパの食欲を駆り立て自然と食べてくれます。

また現在では活きた昆虫のケージ内への入れっぱなしや放置はレオパへの悪影響(レオパを齧る、糞を齧る、死んで腐敗する等)から嫌煙されており活餌の給餌もピンセットで1匹ずつ食べさせる方法が主流となりつつあります。

レオパのご飯タイムは限られたコミュニケーションの時間でもあります。飼い主さんが餌をくれる人=害のない良い人とレオパが認識してもらう為にも同じ人が繰り返しレオパに対して餌を与える事はレオパの人への警戒心を解くために必要な事です。

冷凍昆虫等を与える際も解凍後にピンセットで摘まみレオパの口元へ運び食べさせる与え方が一般的ですね。

人工餌をピンセットで口元へ差し出す

ピンセットでの給餌を行う前に与える人工餌を選びましょう。

現在では様々なメーカーからレオパ用人工餌が販売されています。

当サイトの管理人が実際に使用し複数のレオパの反応が良かった人工餌は

GEX エキゾテラ レオパブレンドです。この人工餌は少し湿らせば与えられとても便利ですんなりと食べてくれる個体が多かったです。

人工餌を与えるタイミングですがレオパがお腹を空かせてケージ全面に寄って来るような時や糞をした後にケージ内を徘徊し餌を探しているような頃合いを見て与えて見ましょう。

普段からピンセットでのご飯に慣れているレオパでしたらピンセットから差し出されるもの=ご飯(餌)だと認識して人工餌を食べてくれると思います。(*すんなりと問題なく食べてくれる子は次回のご飯も同じように与えてあげて下さい)

ただ今まで食べて来たご飯(活餌、冷凍餌昆虫)と味も食感も違う為、繊細な子や大人のレオパ(アダルトサイズの個体)の場合は一度口にした人工餌を離してしまったり吐きだしたりしてしまう事もあります。

特に人工餌を初めて与えてた時に起こりやすい現象です。

次は人工餌を食べてくれるようにする為のテクニックをお伝えいたします。

餌昆虫の体液を人工餌に塗り付ける

レオパがピンセットから人工餌を咥えたものの慣れない味や食感から口から出してしまった場合はその日は人工餌への給餌は一旦あきらめて置きましょう。

ここで人工餌を無理やり食べさせようと何度もレオパに咥えさせ、吐き出させを繰り返してしまうとレオパにとって嫌な経験として認知されてしまいその後人工餌に見向きもしないようになってしまう事がある為です。

その日は普段与えているご飯(餌)を与えて満足して貰いましょう。

次のチャンスはレオパがお腹を空かして寄って来るタイミングです。

この時に用意するものは普段与えている餌(活餌or冷凍餌)と人工飼料です。

ここで少しグロイですがコオロギ等をピンセットで強く潰すように摘まみ体液を出します。その体液を湿らせた人工餌に塗りそれをピンセットでレオパに与えて見ます。

この与え方は初めて行う方にはかなり抵抗感があると思いますので冷凍コオロギの使用が良いと思います。

このコオロギ体液+人工餌の組み合わせで大半のレオパが食べてくれるようになると思いますのでお試しください。

もし昆虫を潰すのが無理、と言う方には以下の方法もあります。

まずは普段通りレオパにピンセットで餌(活餌or冷凍昆虫等)を与えます。

食事中のレオパを観察していると一度咥えた餌を何回か咀嚼しながら飲み込む姿が観察出来ます。

この時口が開いて隙間があると思います。そこに与えたい人工餌を少しずつピンセットで隙間に入れるようにして虫と一緒に飲み込ませるといった給餌の方法もあります。

普段食べている餌(昆虫系)を飲み込む前に人工餌も少しずつ食べさせ徐々に味覚を慣らす方法ですのであくまでも少しずつ少しずつが鉄則です。

次は そもそも虫が嫌で人工餌にしたいのに虫に触りたくないし と言った方向けの対処法です。

人工餌+コオロギパウダー

レオパ用の人工餌の原料として使用されている物は主にフェニックスワーム(アメリカミズアブ)、ミルワーム、シルクワームといった昆虫の幼虫類の使用が目立ちます。レオパへの嗜好性が高いコオロギ原料を使用した人工餌はレオバイトなどまだ限られています。

GEX エキゾテラ レオパブレンドは主にフェニックスワーム(アメリカミズアブ)、キョーリン レオパゲル、レオパドライはミルワーム、シルクワームが主原料となっておりレオパの個体によっては慣れない味の原材料が人工餌への反応を悪くさせている一因としてあるのかも知れませんね。

そこで一般的に普及しているレオパ用人工餌にプラスアルファとして使用可能なものが100%コオロギパウダーとなります。

コオロギパウダーは多くのレオパが好むコオロギを原料としパウダー状に加工されている製品ですので虫が苦手な方でも使いやすい便利なパウダーフードです。

レオパが好むコオロギの風味を追加する事で嗜好性を良くします。

与え方としてはふやかした人工餌に100%コオロギパウダーをふりかけてからピンセットでレオパに与えます。

レオパが人工餌を嫌がる要因が餌の味によるものの場合は嗜好性の高いコオロギパウダーで解決できる事もありますので虫が苦手な方で人工餌への餌付けを行いたい方はお試しください。

コオロギパウダーは粉末で使用するタイプと練りエサで使用するタイプがあります。100%コオロギパウダーは純度が高く他の人工餌へのトッピングで使用する時は100%コオロギパウダーがお勧めです。

レオパを人工餌だけで飼育し続ける時の注意点

人工餌に餌付いたレオパをそのままの状態で飼い続ける時に気を付けておきたいポイントは極力、生き餌を与えない事になります。

特にレオパのおやつや栄養補給として販売されているハニーワームや普段の餌として良く使用されているフタホシコオロギ、イエコオロギ、デュビア、ミルワームなども活きた状態の餌昆虫はレオパにとって本来の嗜好を呼び起こさせる誘惑となり一度これらの昆虫を与えるとその後に人工餌への反応が悪くなったり、場合によっては受け付けなくなる場合もあります。

レオパの個体や性格などにも寄りますが人工餌と生き餌、冷凍餌を分け隔てなく食べてくれる個体ももちろんいます。ただ人工餌と生き餌の違いはまだまだ大きく味覚に正直なレオパには好きな餌しか受け付けてくれない子も多数いますので人工餌を給餌し続ける飼育スタイルの中での生き餌の給餌はその後の変化も視野に入れて置いた方が良いでしょう。

人工餌を使用した飼育は飼い主さんサイドの利便性を追求した結果でもありますので個体の特性を良く見極めた上での餌の与え方、餌のラインナップ等を考えて行くと良いでしょう。

レオパが人工餌を食べてくれない時は

さて、レオパの人工餌への餌付け方や餌付け後のケアについて解説してきました。

何度トライしても人工餌を食べてくれない、咥えても吐き出してしまうといった時は今回の餌付け方以外のポイントを確認してみて下さい。

  • 飼育温度の確認
  • 飼育環境の確認
  • お迎えした直後か?
  • 単独飼育か?
  • 健康状態の確認

飼育温度の確認

レオパの飼育温度はケージ内が25~30℃前後、ケージ内の一部が32~35℃前後のホットスポットエリアの有無で餌への反応や餌を食べた後の消化吸収の状態が大きく変化します。ケージ内が適切な温度かの確認を行いましょう。

飼育環境の確認

レオパのケージの設置高さは適切か?レオパは上からの動きや人影に警戒する場合があります。また冬場など気温の低い季節でのケージの床に直置きは想像以上に冷えていて活性が悪くなっている場合もあります。

他にも落ち着けるシェルターが用意されているか?

湿度は適切か?(約60~80%前後)

水入れから水は飲めているか?など普段の行動も良く観察しましょう。

お迎えした直後か?

これも初心者の方でありがちなことですがお迎えした初日からレオパが餌を食べないといった悩みも良く見受けられますがレオパは犬猫やハムスター等の哺乳類と違い毎日ご飯を食べなくても大丈夫な生き物です。

環境に慣れて落ち着くまではゆっくり休んで貰えるようにレオパがくつろげるような飼育環境作りを意識してあげて下さい。

単独飼育か?

レオパは基本的には単独での飼育をお勧め致します。

成熟したオス同士は激しく争うので同居は出来ません。

メス同士でも個体の相性や優劣により同居が難しい場合もありますので基本は単独飼育を前提に考えましょう。

またレオパが落ち着かない要因として他のペットがレオパに無言のプレッシャーやストレスを与えているケースもあります。

猫やヘビ類、鳥類などはレオパが本能的に忌避する生き物です。これらのペットがレオパの視界に入っている場合は注意が必要です。

健康状態の確認

レオパが人工餌以前に他の餌(生き餌、冷凍餌等)もあまり食べない、目を閉じたまま開かない、脱皮の皮が常に残っているといった状態では人工餌に餌付ける前に健康状態の改善が必要です。状況に応じては最寄りのショップや獣医さんに相談してください。

まとめ

上記のポイントを見直しても問題がないようでしたら後は時間を掛けて人工餌に慣らしていく他はありません。

レオパも個体によって個性もあり餌の好き嫌いももちろんあります。

頑なに人工餌を食べてくれない個体は特に生き餌オンリーで成熟した大人のレオパに多く見られますがそれは本来の餌に限りなく近い環境で育ったわけですから成熟した個体に大きな食生活の変更を強いるのも少し強引な気もしますね。

まだ若い個体や幼体サイズのレオパは食欲旺盛な時期で餌の種類の変化にも比較的柔軟に対応できる個体も多くいますので個体選びの際の参考にして頂ければと思います。

飼い主さんの都合とレオパの個性の及第点を探しながら楽しいレオパライフを探して頂けますと幸いです。