メダカ飼育の雨対策 【梅雨編】

メダカの越冬 柿の葉 メダカ

気温も上昇しメダカの活動が活発になり関東近郊では6月以降になると梅雨の時期に突入します。

今回はメダカの屋外飼育で梅雨時期の長雨対策について解説させて頂きます。

  • 梅雨の長雨による水質変化に要注意!
  • 梅雨時の雨対策
  • 本格的な夏を迎える前の準備

梅雨の長雨による水質変化に要注意!

6月の梅雨時期は気温と共に屋外の飼育容器の水温も上がりメダカの活動が活発になり、5月頃からの産卵も継続し繁殖も盛んに行われる時期になります。

梅雨の時期は雨や曇りによる日照時間の不足により毎日行われていた産卵が一時的にストップしやすい時期でもあります。

メダカの産卵には13時間以上の日照時間と十分な餌の量と栄養分が必要となります。沢山産卵してもらうには春先以降の活動期には毎日の十分な餌やりが必要です。

梅雨時期に特に注意して頂きたいのは数日以上に渡って降り続ける長雨による飼育水の水質変化です。

梅雨にメダカが死亡する原因としてメダカの飼育容器に雨水が流入する事で起こる水質変化によりメダカが状態を崩しそのまま死んでしまう事も起こりやすい時期です。

春以降は良く陽の当たる環境だとグリーンウォーターになり易くメダカの状態を維持し易くなります。

ところが梅雨時期の日照不足や長雨による飼育容器への雨水の流入による水質変化は突然グリーンウォーターが透明になったり、グリーンウォーターが茶色く変色したりと言った変化を引き起こします。

今までグリーンウォーターを維持出来ていたのに雨の後に透明になった時は容器の底に緑色の沈殿物が溜まっています。

緑色の沈殿物はグリーンウォーターを作っていた植物プランクトンの死骸が溜まったものです。

そのまま放置しておくと水質を悪化させたりメダカの病気の原因にもなりますので沈殿物を吸い出し1/3~1/2程の水換えを行いましょう。

気温が高く日差しの強い時期は雨などで一時的にグリーンウォーターが透明化や茶色化しても水換え後に日光を十分当てる事で数日もすればグリーンウォーターは復活しますので大丈夫です。

梅雨時期の長雨対策としては週間予報で天気予報を把握し雨が続く前には飼育容器にフタをして雨水が大量に注ぎ込まないような措置が必要です。

梅雨時期の雨対策

梅雨時期に限らず雨水の飼育容器への流入は特にグリーンウォーターを使ったメダカ飼育の場合に突然死や病気を発生させる原因に繋がりやすいです。

これはグリーンウォーターと雨水の水質の差がメダカの突然死や病気を引き起こす変化を与えてしまう為です。

グリーンウォーターは植物プランクトンが大量に発生している状態です。

この状態のメリットは3つあります。

まずはメダカの出す糞等の汚れを分解しメダカが住みやすい水質を維持することが出来る部分です。

次に日中の陽が当たる状態の時は植物プランクトンが光合成を行い水中の酸素濃度が豊富になる部分です。

この為、メダカの屋外飼育容器ではエアレーション(ぶくぶく)を行わなくても水量に対してやや多めのメダカを飼う事が出来る訳です。

グリーンウォーターは上手くその特性を利用する事でエアレーションやフィルター(ろ過)等の電源を必要とする原理をカバーしてくれます。これは電気代を掛けずに趣味を楽しめますし、仕組みを理解しておくことで更にメダカの飼育に面白みが増すと思います。

3つ目はグリーンウォーターを使用する事でメダカの病気の発生源となる細菌や病原菌の発生を抑える事が出来る部分になります。

特に日光をよく当てた飼育容器でグリーンウォーターを使用した場合は水カビ病や尾腐れ病といった病気になりにくいメリットがあります。

これは水中に大量に発生した植物プランクトン類がその環境下では優位な状況となり水中に発生し易い他の細菌類や雑菌類の増殖を抑制する為です。

その為、雨水が流入した後に突然水が透明になったとたんにメダカが調子を崩しやすいのは雨による水質変化と水温低下による体力消耗に加えグリーンウォーターが無効化され細菌類の発生が活発になり病気になってしまったり調子を崩してしまう訳です。

グリーンウォーターを維持しながらメダカの状態を崩さないように梅雨時期の雨の前は波板等で飼育容器にフタをして雨水の流入を防ぐことが大事です。

本格的な夏を迎える前の準備

梅雨を過ぎるといよいよ本格的な夏を迎えます。

近年では夏に集中豪雨の被害も多く梅雨時期同様に雨対策は警戒する必要があります。

突然の集中豪雨に備えてメダカの飼育容器は水がオーバーフロー出来るように穴開け加工を施すようにしたり100円ショップ等で販売されている不織布スポンジ等を洗濯ばさみで容器に挟むと毛細管現象とサイフォンの原理で水を排出する事が出来ますので対策を行っておくと万全です。

今回は梅雨時期の雨対策を解説してきました。

長雨によるグリーンウォーターへの影響はメダカへのダメージを与えますので注意を払いながらこの時期を凌いで頂けますと幸いです。