失敗しないメダカの稚魚育成法|PSBとグリーンウォーターを併用した初期のケア

メダカ

沢山孵化したメダカの稚魚を育て始めていると次第に数が減って行く経験をされた方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?

「メダカの稚魚が段々消える」「メダカの稚魚が育たない」といった経験をお持ちの方には是非とも参考にして頂けますと幸いです。

今回は卵から孵化したばかりの稚魚をPSBとグリーンウォーターを併用し生存率を上げる為の育成法をご紹介致します。

  • PSBとは?
  • グリーンウォーターの有効性
  • メダカの稚魚 初期飼料の重要性

PSBとは?

メダカの飼育で良く使われるPSBとは光合成細菌の一種で水の汚れの原因となるメダカに有害な有機物を分解し水質浄化作用がありメダカが住みやすい自然環境に近い水を作ります。

またPSBはビタミンB12を多く含みメダカの餌となるミジンコやゾウリムシ等の餌にもなり、メダカ自体が鰓などから取り込む事で栄養価の吸収も出来るので優れたバクテリアとして幅広く利用されています。

PSBの使用には人の目に見えない部分での効果効能が多く実際の使用に際して懐疑的な意見を持たれる方もいらっしゃいますが実際に使用比較後の検証でもPSBを使用した場合の効果が認められ易い傾向にあり試す価値は十分にあると思います。

PSBの添加は毎日がお勧め!

卵から孵化したばかりの稚魚は全長2~3mmととても小さいです。

このサイズの稚魚が食べられる餌の大きさは限られています。

市販の稚魚用餌でも良いのですが餌の残りが水質を悪化させやすいので孵化後1週間前後は控えた方が安全です。

この時期の稚魚には孵化した日から毎日PSBを添加して与えると生存率がグッとアップします。添加する量は飼育水10ℓに対して10㎖程がお勧めです。

PSB自体は非常に小さくメダカの稚魚が直接食べているというよりかは鰓などからPSBを吸収したり、グリーンウォーターに含まれるゾウリムシ等、メダカの稚魚の直接的な餌となる微生物の餌になりミクロな世界の起点となる役割を果たしてくれます。

PSB自体は嫌気性細菌の仲間なのでメダカの飼育水の中では増殖し増えて行くことが出来ません。

その為、毎日必要量をメダカの飼育水に添加する事で栄養補給と水質浄化作用を期待出来るので稚魚の生存率が上がる訳ですね。

水量が多くない場合はPSBを霧吹きやスプレー容器に入れて使用すると少量ずつ添加もし易く便利でお勧めです!

グリーンウォーターの有効性

グリーンウォーターは主に植物プランクトンの発生した状態の飼育水の事です。

植物プランクトン自体がメダカの稚魚の餌となり、メダカの出す糞や尿を分解する事で水質の安定化も同時に行います。

この為、グリーンウォーターを使った方法では失敗が少なくメダカの稚魚の育成が行えます。

グリーンウォーターの作り方

メダカの稚魚と育成に適したグリーンウォーターの作り方

メダカの稚魚の生存率を上げる為にお勧めな組み合わせがPSBとグリーンウォーターの併用です。

グリーンウォーターでメダカの稚魚を飼育しそこにPSBを毎日適量添加します。

グリーンウォーターの中には植物プランクトン以外にもそれらを餌とする微細な動物プランクトンも発生してきます。PSBはそれらのプランクトン類の増殖にも効果がありメダカの稚魚が食べる餌の補給にも繋がってきます。

この状態を1週間~3週間程継続すると稚魚の成長を実感できると思います。

稚魚の数が多い場合(目視で確認できる状態で1ℓ当たり5~10匹以上)や成長が確認出来て来た段階で市販の稚魚用餌を併用しても良いです。(この場合くれぐれも粉餌の与えすぎに注意です。食べ残しはスポイトで吸い出しましょう。)

メダカの稚魚 初期飼料の重要性

メダカの稚魚が消えてしまう、多くは生後2~3週間の初期段階での餌不足による餓死による死亡が主な原因として考えられます。

ふ化直後のメダカの稚魚はとても小さく餌の与え方にも工夫が必要です。

市販の稚魚用餌を与えていても徐々に稚魚が減っていく原因は餌の与え過ぎによる水質悪化も一因として考えられます。

稚魚の段階で必要量の餌が食べられないとその後の成長にも大きく影響します。

これらの初期段階の問題を解決出来る方法がPSBとグリーンウォーターを併用した育成方法になります。

今回の方法で対応できる稚魚の匹数はグリーンウォーター10ℓに対して50匹前後までを目安として頂くと上手く行くと思います。

これ以上の稚魚の匹数を維持する場合は稚魚用餌をこまめに与えたり、ゾウリムシを毎日与えたりとプラスαでの給餌の必要性も出て来ますので稚魚の育成密度にも気を付けて頂けますと幸いです。

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