メダカの稚魚の飼育方法・上手な育て方と稚魚が死ぬ原因を解説

メダカ メダカ

メダカの産卵から稚魚を得られる所までは上手く出来た!

でも生まれたメダカの「稚魚が全然育たない」、「いつの間にか稚魚が消えてしまう」、「稚魚の死骸すら見つからない 謎」、と言ったようにメダカの繁殖の関門としてメダカの稚魚の育て方で苦戦されている方が結構いらっしゃいます。

今回はそんなメダカ飼育の関門の一つ「メダカの稚魚の飼育方法・上手な育て方と稚魚が死んでしまう(消えてしまう)原因について」詳しく解説して行きましょう。

  1. メダカの稚魚の特徴
  2. メダカの稚魚の餌
  3. メダカの稚魚の餌の与え方と回数
  4. メダカの稚魚の育成環境
  5. 簡単なメダカの稚魚の育て方
  6. メダカの稚魚が消える原因
  7. メダカの稚魚の育て方 まとめ

1.メダカの稚魚の特徴

メダカを飼育していて産卵までは諸条件をクリア出来ていれば自然と行われる事が多いです。

産卵からふ化した稚魚の育成に手こずっているとのご相談を頂いたりもします。

孵化したばかりのメダカの稚魚はとても小さいです。

4~5mmほどしかなく、とても繊細な身体の作りをしています。

この小ささ故にメダカの稚魚を上手く扱えずに育てられない方が多いのでしょう。

でも心配はご無用です。今回はこの小さなメダカの稚魚を上手に育てられるようなポイントを伝授させて頂きます。

失敗しないメダカの稚魚育成法|PSBとグリーンウォーターを併用した初期のケア

2.メダカの稚魚の餌

まず、メダカの稚魚が卵から孵化したら2日程は餌を与えなくても大丈夫です。

これは卵から孵化した稚魚のお腹に卵嚢と呼ばれる栄養分がありその卵嚢を吸収しながら徐々に初期の成長を行います。

それまでにメダカの稚魚の餌の準備をしましょう。

稚魚の餌として使用できるものはこちら

  • メダカの稚魚専用餌(ベビーフード)
  • グリーンウォーター
  • インフゾリアの素(ゾウリムシ)
  • PSB(光合成細菌)

▲ PSBは濃縮タイプがおすすめです!

これらの餌を稚魚の飼育条件に合わせて単体もしくは複数を組み合わせて使用します。

まずメダカの稚魚専用餌(ベビーフード)から、このタイプは最も入手がし易く保存も容易なので利用しやすい餌です。

但し、食べ残しが水を汚しやすく水質悪化の原因の元となりやすく与える量に細心の注意が必要です。

次はグリーンウォーターです。これは飼育水に植物プランクトンが発生した状態の事を指します。

屋外の陽の良く当たる環境でメダカを飼育していると自然とグリーンウォーターになる場合が多いのでこの飼育水を稚魚の育成に使用することも出来ます。

続いてインフゾリアの素ですがこちらは微生物のゾウリムシを発生させてメダカの稚魚に食べさせます。

最後はPSB(光合成細菌)です。こちらは液体状のPSBを稚魚のいる水槽に添加し与えます。PSBには水質を浄化する作用もあるので食べ残しが水を汚す原因となるメダカの稚魚専用餌(ベビーフード)を与える際に併用しても良いでしょう。

3.メダカの稚魚の餌の与え方と回数

メダカの稚魚は体の小ささから見て、極少量の餌を少しずつ食べて成長して行きます。

メダカは基本的に食いだめが出来ません。日中の活動時間帯は少しずつ常に餌を探し食べながら消化をし、成長して行きます。

従いまして可能ならばメダカの稚魚への餌やりは明るい時間帯は極少量の餌を回数多く与える方法がベストな給餌方法となります。具体的には1~2時間置きに少量ずつ給餌が出来るのが良いです。

しかし皆さんは昼間はお仕事や学校などで自宅に常に居る訳では無い方が殆どでしょう。(もちろん例外もありますね!専業主婦の方や自営の方、定年されて自宅で過ごされてる方もいらっしゃると思います。そのような方はメダカの稚魚にじっくりと付き合ってあげて下さい!)

そこで稚魚の餌を複数組み合わせる事により日中の留守の間の給餌を補うことが出来るようになります。

ケース1 グリーンウォーター×メダカの稚魚専用餌

この組みわせがメダカの稚魚を上手に育てる為のベストな組み合わせと言えます。

グリーンウォーターを稚魚の飼育水とすることで、常にメダカの稚魚は植物プランクトンを食べる事が出来ます。ただこれだけですと栄養価が若干低くメダカの稚魚が中々大きくなりません。

そこで高栄養のメダカの稚魚専用餌(ベビーフード)を朝や午前中に1~2回与え、外出から帰宅後にまだ明るい時間帯なら再度ベビーフードを与える事によりメダカの稚魚が常に餌を食べらる状態を維持できる訳ですね。

注意点としてはグリーンウォーターの濃度によって与えた餌の食べ残しが確認しずらく水質を悪化させてしまう可能性があるのでやはり餌の与え過ぎには十分な注意が必要となります。

ケース2 グリーンウォーター×インフゾリアの素

この組み合わせは屋外でのメダカの稚魚を育てる環境に向いています。

グリーンウォーターにインフゾリアの素を加えると自然環境に近い状態でのメダカの稚魚の育成が出来ますのであまり手を掛けずに自然に近い育成スピードなります。

インフゾリアの素からゾウリムシが発生しメダカの稚魚が食べて育ちますので与える量の見極めが少し難しい部分もありますのでメダカの稚魚の育ち方を見ながら加える量を加減してください。

ケース3 メダカの稚魚専用餌(ベビーフード)×PSB

このケース3は室内でのメダカの稚魚育成に効果を発揮します。

栄養価が高く水も汚しやすいベビーフードの欠点を水質浄化作用もあるPSBがカバーしてくれるので相乗効果が期待できます。PSBも毎日添加して与えて下さい。

但し、餌の残りが長時間水底に留まるとやはり水質の悪化は避けられませんので食べ残しやフンはこまめにスポイト等で吸い出し水の汚れに注意をしましょう。

やはりポイントとしては1日に最低でも2~3回以上の餌やりがメダカの稚魚育成のポイントなりますのでエサやり回数を増やしましょう。

4.メダカの稚魚の育成環境

メダカの稚魚を育てる為に大事な環境はメダカの飼育

でも触れた部分と同じです。ケースの水量に余裕があるほど水質は変化しにくくなるためメダカの稚魚も育てやすくなります。

メダカの稚魚が小さい時はケース内に砂利やソイルは敷かない方が餌の残りやフンなども吸い出しやすくなるため管理が容易になります。

また室内で飼育する場合はエアーレーションやフィルターの使用なども行った方が良いでしょう。この場合エアーの排出量を調整し水の動きを抑えてメダカの稚魚がエアーの動きに巻き込まれないように極弱く水が動くようにしましょう。

5.簡単なメダカの稚魚の育て方

エアーポンプやフィルターを使用せずにメダカの稚魚を育てるには

5リットル~10リットル位の容量の容器に飼育水を入れます。

メダカの稚魚専用餌を1日2~3回以上少量ずつ与えます。

餌やり後餌の残りはスポイト等で取り除きます。

水換えは1~2週間に一回1/3位を交換します。また途中で油膜が発生したら油膜を取り除きましょう。

水温は20~30℃の範囲で急激な水温変化が無ければ大丈夫です。

上記のポイントを抑えて頂ければメダカの稚魚は育てられますのでお試しください。

6.メダカの稚魚が消える原因

育てていたメダカの稚魚が消えてしまう原因は様々です。

メダカの稚魚自体が小さいので死後直ぐに分解されて消える事は良くあります。

また屋外飼育でグリーンウォーターでの育成も水の透明度の問題からメダカの稚魚が何らかの原因で死亡し水底に沈んだりした後に速やかにバクテリアなどに分解されて跡形もなく消えたりします。

メダカは共食いもします。これは稚魚も成魚もします。ただ生きている個体を襲って食べる事はなく、様々な理由で死亡した個体の体を突いて徐々に食べて行くことはあります。水温が高い時期は死亡した個体の腐敗が進み柔らかい腹部からどんどん食べられて行きますのでメダカも侮れません。

屋外飼育では水中にヤゴが発生したり、鳥などメダカを食べてしまう生き物によりメダカが消える原因にもなりますので対策が必要となります。

7.メダカの稚魚 育て方まとめ

メダカの稚魚の育て方 まとめとして覚えておいて頂きたい部分は

  • 餌を与える回数を出来るだけ多く
  • 且つ1回に与える量は極少量
  • 食べ残しは直ぐに取り除く
  • 水の汚れに気を付ける
  • 水質の急激な変化に気をつける

上記の5つのポイントを抑えてメダカの稚魚の育成に挑戦してみて頂けますと幸いです。

メダカは繁殖期にはどんどん殖えるので飼育をしている方が少しずつでも経験値を上げて行く事で稚魚の育成も上手く行くと思います!

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