メダカの稚魚と育成に適したグリーンウォーターの作り方

グリーンウォーターの作り方 メダカ

メダカの飼育に適しているグリーンウォーターについて

以前の記事でご紹介したこちらの記事↓
メダカの稚魚の飼育方法・上手な育て方と稚魚が死ぬ原因を解説

メダカ

メダカの稚魚の飼育方法・上手な育て方と稚魚が死ぬ原因を解説

↑そちらの記事でご紹介したメダカの稚魚にお勧めのエサの一つが

今回ご紹介するグリーンウォーターです。

  1. グリーンウォーターとは?
  2. グリーンウォーターの作り方
  3. グリーンウォーター使用時のメリット
  4. グリーンウォーター使用時の注意点とデメリット
  5. グリーンウォーター まとめ

1.グリーンウォーターとは?

グリーンウォーターとは植物性プランクトンが発生し緑色になった状態の水の事を指します。

グリーンウォーターは青水とも呼ばれ、金魚やメダカなどを陽の良く当たる屋外で飼育している環境では自然となりやすい状況からご存知の方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?

この緑色の状態になった飼育水は栄養価が豊富です。

植物プランクトン自体はとても小さく、メダカの稚魚でも食べる事が出来るので稚魚の初期飼料にもとても便利です。

また日中の活動時間帯は常に餌を食べているメダカの習性にも良くマッチしメダカの成魚の補助的な餌としての役目も兼ねていることから多くのメダカブリーダーの飼育施設でもグリーンウォーターでの飼育が行われています。

グリーンウォーターは上手に活用することでメダカの稚魚から成魚まで状態良く育てる事が可能になります。

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2.グリーンウォーターの作り方

グリーンウォーターの作り方には3つのポイントがあります。

  1. 太陽光もしくはLEDライトの光が必要
  2. 一定以上(約15℃以上の)水温が必要
  3. 飼育水にグリーンウォーターの栄養分が必要

1.太陽光もしくはLEDライトの光が必要

植物プランクトンは光合成を行い活動し増殖を行います。

植物には光が必要なように植物プランクトンにも光が必要です。

屋外に飼育容器を設置する場合には午前中から午後にかけて陽の光が良く当たる環境に設置するとグリーンウォーターの発生が早くなります。

屋外に飼育容器を設置できない時は室内でもグリーンウォーターの発生を促す事が出来ます。

室内の場合は観賞魚用LEDライトを使用しグリーンウォーターの発生に必要な光量と照射時間(一日約10~14時間照射)を確保しましょう。

2.一定以上(約15℃以上)の水温が必要

グリーンウォーターの元となる植物プランクトンは水温が低いと活動が鈍くなり増殖のスピードが著しく遅くなるか休止してしまいます。

冬季の屋外ではグリーンウォーターは発生しずらくなります。

屋外環境では気温が上昇する春先から秋口辺りまでは自然発生しやすい状態になります。

水温が低い時期にグリーンウォーターを作る為には観賞魚用ヒーターを使用し水温を一定に保つか、暖かい室内の窓際など明るい暖かい環境に設置するのも良いでしょう。

3.飼育水にグリーンウォーターの栄養分が必要

グリーンウォーターを作る時に必要な物が窒素やリン等、植物プランクトンの栄養分となる微量元素です。

これらはメダカを飼育している飼育水の中に含まれていますのでこの飼育水を別の容器に移し、グリーンウォーターが発生しやすい明るい場所に設置します。

飼育水以外では水草用の液体肥料や観葉植物用の液体肥料を水道水に極少量添加しグリーンウォーターが発生しやすい明るい場所に設置しましょう。

上記の3つのポイントを踏まえてセットを行えば約1週間前後でグリーンウォーターが発生してきます。

水温と光の強さと照射時間に発生スピードは比例してきますので夏場など温度と太陽光線の強さが大きい時期は発生のスピードが速くなります。

3.グリーンウォーター使用時のメリット

ここではグリーンウォーター使用時のメリットを紹介します。

  1. 稚魚の育成に向いている
  2. メダカが元気になる(メダカの活性が上がる)
  3. メダカの病気の発生を抑える
  4. メダカの発色に違いが出る
  5. メダカが長生きしやすくなる

1.稚魚の育成に向いている

グリーンウォーターはとても小さな植物プランクトンです。

ミジンコのような小さな動物性プランクトンでも食べられる位の大きさしかありません。

このサイズがメダカの生まれたての稚魚の初期飼料にも最適になるわけですね。

また、グリーンウォーターでのメダカの稚魚の育成では稚魚用のベビーフードを併用した方が稚魚の成長スピードが速くなり大きくなりやすいのですが少しのエサの残りもグリーンウォーターでは速やかに分解が進むので水質の悪化を防げます。(但し、やはり限度があるので大量のエサの食べ残しには注意してくださいね!)

2.メダカが元気になる(メダカの活性が上がる)

グリーンウォーターでメダカを飼育しているとメダカの動きが活発に見えてきます。

これはグリーンウォーターによりメダカが常に餌を摂取出来ている事から、エネルギーの補給の観点から見てもメダカの活性に影響を与えているものと思われます。

通常の飼育水であればエサは基本的に飼育者が与えるエサを食べるだけですがグリーンウォーターでの飼育は(通常のエサ+グリーンウォーター)が摂取出来ている為、食いだめの出来ないメダカにとっては活性化につながる好ましい条件と言えるでしょう。

3.メダカの病気の発生を抑える

グリーンウォーターは植物プランクトンが色で分かるほど発生している状態です。

このような飼育水ではメダカの病気の原因となる水カビや感染症の元となる細菌類の発生が抑えられます。

ただ、全ての病気の発生を抑える訳ではありませんのでご注意を!

メダカの個体の状態や免疫機能の低下、ケガなどでグリーンウォーターでの飼育環境でも病気は発生する場合もありますのでそのような時は適時対処が必要となります。

4.メダカの発色に違いが出る

グリーンウォーターでメダカを飼育している環境では室内などでメダカを飼育している場合と比べて発色に違いが見られます。

グリーンウォーター飼育時の方が明らかに発色が良くなります。

同じ品種で比較すると分かりやすいのですがメダカとても綺麗になります。

これは植物プランクトンから得られる栄養素と太陽の光が発色に良い影響を与えている為です。

綺麗で元気なメダカを飼育したい時は屋外で太陽の光を適度に当てて育てると良いでしょう。

5.メダカが長生きしやすくなる

1から4までご説明させて頂いたようにグリーンウォーターでの飼育はメダカにとってメリットが沢山あります。

総じて健康になったメダカは長生き(約2~3年前後)しやすくなるわけですね。

メダカの飼育は最終的には屋外飼育に落ち着く方が多い所からもグリーンウォーターでの飼育が向いているのがおわかりいただけたでしょうか?

4.グリーンウォーター使用時の注意点とデメリット

グリーンウォーター使用時の注意点として3つあげておきます。

  1. 緑色が濃くなり過ぎたら要注意
  2. メダカが次々居なくなる?
  3. 突然水が透明になってしまったら

1.緑色が濃くなり過ぎたら要注意

グリーンウォーターでメダカを飼育している状況で良く見られるのが、定期的な水換えをせずに、足し水だけで飼育を続けている飼育環境です。

このような飼育環境でもメダカの飼育数が少なく水量に余裕のある飼育環境では上手く飼えている場合も多いのですがここからが要注意のポイントです。

メダカが殖えて来て餌を与える回数と量が増えてきた、それに伴いグリーンウォーターもどんどん濃い緑色になってきた。

春先から夏にかけてメダカの繁殖シーズンに良くある状況です。

この状態が続くと起きる変化の可能性として夜間の酸欠が考えられます。

メダカは元より植物プランクトンも夜間には呼吸を行います。

植物プランクトンが沢山殖え=濃い緑色となったグリーンウォーターは夜間に多くの酸素を消費します。ここでエアーレーションが行われていれば酸欠の危機は免れるのですが屋外飼育でエアレーションを行わずに濃いグリーンウォーターでメダカを沢山(例10リットルに対して30匹以上)飼育されている方は注意しましょう。

対策法としては定期的な水換えでグリーンウォーターの濃度を調整し、濃くなりすぎる前に1/3位の水換えを行いましょう。

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2.メダカが次々いなくなる

グリーンウォーターを使用し屋外でメダカを飼育しているとある時期を境にメダカが次々と姿を消す現象に遭遇する事があります。

これはグリーンウォーターで水中の透明度が低くなり見づらくなった事からヤゴ等の水棲昆虫が飼育容器内に混入している可能性があります。

夏から秋にかけてヤゴの成虫のトンボが水辺に産卵をする為でトンボにとっては水辺に産卵するのは極自然な行為ですので仕方がありませんね!

大事に飼育しているメダカが思わぬ侵入者に食べられていくのはメダカ飼育者にとっては問題ですので対処が必要となります。

これも定期的に水換えを行いグリーンウォーターの濃度を下げて飼育容器内にメダカ以外の生物が侵入していないか目で見て確認するしかありませんので定期チェックは忘れずに!

もしヤゴを見つけたら家の近所に池や川があればそこに放すか別の容器で成虫まで育ててあげるても面白いですよ!

3.突然水が透明になってしまったら

グリーンウォーターで屋外でメダカを飼育しているとある日突然水が透明になることがあります。

これは夏から秋にかけて多く、突然の集中豪雨や台風などでグリーンウォーターの飼育水に大量の雨水が入り込む事による水質変化が引き金になり、植物プランクトンの大量死を引き起こすことで水がクリアになってしまうケースです。

このような飼育水をそのままにしてしまうとメダカが状態を崩す原因になりますので雨水が大量に飼育容器に入らないようにするか、もし大量に雨水が流入した後は水換えを行い様子を見ます。

5.グリーンウォーター まとめ

メダカにとって良い事尽くめのグリーンウォーターですが、メダカ自体をじっくりと観賞したい方は屋内の水槽でも十分飼育が出来ますのでお好みで飼育スタイルを選んでみて下さい。

もし室内飼育でメダカが上手く飼えない時は屋外でのグリーンウォーター飼育に切り替えると上手く飼えたりもしますのでご参考までに宜しくお願い致します。

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