ニシアフリカトカゲモドキはレオパードゲッコー(ヒョウモントカゲモドキ)ことレオパと並び初心者の方が始めて飼う爬虫類として人気の高い種類です。
今回はニシアフリカトカゲモドキの脱皮について各サイズ毎の脱皮の頻度や脱皮の兆候などを解説させて頂きます。
またニシアフが脱皮不全になってしまった場合の対処法についても解説させて頂きますのでご参考になれば幸いです。
それでは解説に行きましょう!\(^o^)/
Contents
ニシアフ(ベビーから生後1年未満)の脱皮の頻度
ニシアフリカトカゲモドキ(以下 ニシアフ)は爬虫類の仲間です。
爬虫類は成長と共に古い皮膚を脱ぐように剥がして行く事で大きくなっていきます。
特に成長期の個体程、脱皮の頻度は高くなります。
ニシアフのベビーから生後1年未満程の個体は適温(ケージ内温度28~30℃前後、一部ホットスポットエリア32~35℃前後)と
(適度な湿度60~80%前後で空気がこもり蒸れていない状態が良い)
上記の条件を満たしたうえで個体の健康状態に問題が無ければほぼ毎日餌を食べます。
そして毎日給餌を行っている幼体期のニシアフは月に1~2回程の頻度で脱皮を繰り返して成長を続けます。
ニシアフ(生後1年以上の個体)の脱皮の頻度
生後1年以上経過した個体だと成長速度や栄養状態、与えている餌の種類と量、回数によって脱皮の頻度に個体差が見られるようになります。
この時期のニシアフは餌を良く食べる活発な個体では1~2か月周期での脱皮を行い、また餌を与える頻度が週に1~2回程の環境で飼育されている個体では数か月に一回程度と差が出て来ます。
この時点では脱皮の回数が少ないからと言って健康状態に問題がある訳ではありませんので飼育環境と餌の与える回数などを参考にして頂けばと思います。
また保温をしていても空気が冷えて乾燥し易い冬場などは一時的に餌への反応が悪くなる事もあります、真夏の高温時にも同様の傾向が見られますので季節の変化も考慮して判断をして頂けますと幸いです。
ニシアフ(WD成体)の脱皮の頻度
西アフリカのトーゴやガーナといった国々からはワイルド個体のニシアフが日本に定期的に輸入され爬虫類ショップ等で販売されています。
これらワイルドのニシアフは成体サイズで採集されてきてから販売されているのですが現在の段階ではこれらの野生採集個体の正確な年齢を知る事は難しいところです。
野生での育成環境では育つ為の餌の量や種類などはかなり左右されていると思われ、エサが豊富な時期に一気に成長をしたり、反対に全くエサの捕れないような時期ももちろん自然下ではあるでしょう。
その為に、ニシアフのあのプリっとした可愛い尾っぽには飢餓に耐えられる十分なエネルギーとしての脂肪分が蓄えられています。
ですのでワイルドのニシアフ個体に関しての脱皮頻度については正確な所をお伝えする事が難しくざっくりと数カ月~1年位の周期ですといった感じになります。
脱皮をスムーズに行う為の環境設定
ニシアフ飼育時の脱皮をスムーズに行ってもらう為には飼育環境の温度と湿度が重要になってきます。
ニシアフの飼育温度は比較的高めの26~30℃前後
パネルヒーターの上や暖突等の下のホットスポットエリアは32~35℃前後あると良いです。
▼ケージ内温度の測定はこちらの赤外線温度計がピンポイントで測定可能でとても便利です!
湿度はケージ全体で60~80%前後が理想的です。
ウェットシェルターも設置して特に幼体から1年前後までの個体には常にシェルター内部の湿度が高い状態を維持すると脱皮がスムーズに行きます。
また普段から夜間に軽く霧吹きをしてあげる事で一時的に空中湿度を高めてあげるとニシアフの活性が高くなる
餌の食いが良くなる、脱皮の頻度も適正に行われやすくなるといったプラスに作用するので霧吹きでのスプレーは行うようにしてあげて下さい!
ニシアフの脱皮の兆候は脱皮の数日前から体全体が白くぼやけた感じになります。
その後、古い皮膚が浮き上がるようになり殆どの場合、ニシアフ自身が古い皮を剥ぎながら食べてしまいます。
脱皮は夜間などにひっそりと行われている事も多く、飼育者さんが一度も脱皮の瞬間を見たことがないといった事もありますので日頃の観察は怠らないようにして頂き小さな変化に気づいてあげる事がニシアフへの理解を深めてくれると思います。
脱皮不全が見られた時の対処法
ニシアフ飼育でのトラブルとして良く見られるのが脱皮不全による障害です。
これは脱皮不全が起こりやすい指先や尾の先などの末端部分に古い皮が残ってしまい、その部分の血流が悪くなり最悪指先が壊死してしまう症状です。
これを未然に防ぐ為にはニシアフの体をチェックする事が大事です。
ニシアフをそっと持ち上げて手足の指に古い皮膚が残っていないか確認を行いましょう。
もし古い皮が残っているようでしたらこの時はプラケースやタッパー容器に2cm程、浅くぬるま湯(35℃位)にニシアフを10分程漬けて古い皮をふやかします。
ふやかした古い皮膚は軽度の状態であればピンセット等で摘まめばスルッと抜けるように剥がす事が出来ます。
問題は古い皮膚が癒着してしまってピンセットで引っ張っても剥がれそうもない時です。
無理やり引っ張るとニシアフも嫌がりますし、指や腕の脱臼も起こす危険性がありますのでこのような時は爬虫類を診察して貰える獣医さんに相談し診察をお勧め致します。
脱皮不全は個体によっては食欲の減退や拒食に繋がる事もあり見過ごすと良い事がありません。
早めの対処が肝心となります。日頃の健康チェックは怠らないようにして頂き楽しいニシアフとの日常を過ごして頂けると幸いです。
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