今回はニシアフリカトカゲモドキが餌を食べない原因と対処法を解説させて頂きます。
ニシアフリカトカゲモドキ(以下 ニシアフ)が餌を食べない原因は様々な要因が重なる事で起こる事が多いのでシチュエーション毎に見て行きます。
- お迎え後に餌を食べない
- 暫く飼育していた個体が急に食べなくなった
- 冬場に餌を食べなくなった
- 床材の種類を換えたら食べなくなった
- 餌の種類を変えたら食べなくなった
Contents
お迎え後に餌を食べない(食べてくれない)
最初に良くあるケースとしてニシアフをお迎えした後に餌を与えたが食べないといった事ですね。
まずはニシアフの飼育環境が整っているか確認を行って下さい。
飼育温度が適温(28~30℃前後)に保たれた状態で個体が落ち着けるシェルターがあり、新鮮な飲み水が設置されている状態でニシアフがお迎え出来ていれば飼育環境に問題は無さそうです。
お迎えしたニシアフは移動や輸送による変化で体力を消耗しています。
新しい飼育環境に慣れるまでに数日間は餌を与えず落ち着かせてあげる事を優先させてあげて下さい。
先ずはケージに慣れてもらう事を優先とします。
又、レイアウトの変更などもニシアフ導入後は控えて置きます。
ニシアフが飼育環境に慣れて落ち着いて来た頃を見計らい最初の餌を与えます。
この時の餌ですが可能な限りショップで与えていた餌と同じものを与えるようにして下さい。
餌の種類の変更も食べない原因となります。
この時点で環境に慣れて落ち着き、飼育温度が適温な状態であり、今まで食べていた餌と同じ種類の餌であれば殆どの個体は食べてくれます。
速やかに購入先に連絡をしアドバイスを求めて頂くか獣医師さんに相談をしプロの助言を仰いで下さい。
暫く飼育していた個体が急に食べなくなった
ニシアフを飼育していて暫くして急に餌を食べなくなった場合は次の点を見直してみましょう。
- 普段与えている餌の種類は?
- 普段与えている餌の回数は?
- 飼育温度は適切か?温度計のチェック
- 湿度は適切か?湿度計のチェック
- 脱皮不全は見られないか?
普段与えている餌の種類は?
ニシアフに普段与えている餌の種類はどのようなものでしょうか?
活コオロギ、デュビア、冷凍コオロギ、乾燥コオロギ、人工餌
上記のような種類は主食として問題がありませんが
ハニーワーム、ジャイアントミルワーム、ピンクマウス
といった脂肪分が多かったり高カロリーの餌を常時与えている個体は肥満の可能性があります。
そのような給餌メニューは成長期のヤングサイズの個体や妊娠中のメス等の一定期間に留めておく事をお勧め致します。
普段与えている餌の回数は?
飼育中のニシアフのサイズにより給餌の頻度は異なります。
目安としてベビー~幼体2日に1回、ヤングサイズ2~3日に1回、成体週に1~2回程が目安となります。この時個体には十分な量を与えている事が前提です。
特に成体以降の個体は回数多く与えてしまうと肥満の原因となりますので適量を心がけて頂けますと幸いです。
飼育温度は適切か?温度計のチェック
ケージ内の温度は適温でしょうか?意外と多い例として温度計を設置していないケースもあります。飼育温度は肌感覚である程度は何となくわかる方もいらっしゃいますが季節の変わり目や昼夜の温度差等は数値で見て判断を下す必要もあります。
季節の変化のタイミングを逃し、ヒーターの入れ忘れや逆に夏場のヒーターの切り忘れによる温度上昇も注意が必要です。
湿度は適切か?湿度計のチェック
冬場の日本は乾燥し易く、更に暖房を入れる事により室内の空気はカラカラに乾きます。
乾燥状態が続くと脱皮不全の原因にも繋がりますので季節に合わせてスプレーでの湿度調整も行いましょう。
(適切な湿度は60%前後、スプレー後に一時的に80~90%まで上昇させると活性が良くなります。)
脱皮不全は見られないか?
脱皮不全は特に乾燥した冬場やスプレーでの湿度上昇を行なっていない環境で良く見られます。
特に指先に脱皮の殻が重なると剥がすのが難しくなり最悪指先が壊死してしまいます。
軽度の脱皮不全でしたら温浴を数回繰り返したり、アリオンシェッド等の脱皮促進効果のあるスプレーを行いピンセット等で少しずつ剥がしてあげて下さい。
冬場に餌を食べなくなった
成体のニシアフを飼育されているのであれば健康な個体でも冬季に食欲が落ちる事はあります。
糞の状態や個体の皮膚の艶、動き方等に問題が無ければ春先以降にまた食欲も戻ってくると思います。
ベビーや幼体を飼育されている方で冬に餌を食べない場合は飼育温度の確認をし必要ならヒーターを増設したり、保温効果を増強させるなどして活動出来る温度まで上げましょう。
床材の種類を変えたら食べなくなった
これは特に砂や砂利、ソイルといった細かい粒子のタイプの床材の変更後に起こる事が多いです。
多くはこれらの床材の誤飲、誤食による消化器官に詰まってしまう症状です。
ニシアフやレオパは結構な頻度で床材を食べる個体が一定数存在します。
野生下では土中や鉱石等に含まれるミネラルやカルシウム分を摂取している行動と相関があると思われ、これらの行動は飼育下での床材では多くは消化器官を詰まらせてしまいます。
誤飲した量が少量であれば運よく糞と共に排泄されますが体内に留まってしまうと外科手術以外ではほぼ摘出は難しく獣医師さんを頼る他はありません。
このような事態を未然に防ぐには誤飲、誤食出来ないような素材(ペットシーツ、ハスクチップ、人工芝、キッチンペーパー)といった床材を使用しましょう。
飼育者の方々は常に餌を食べている時も気を付けて観察を行いましょう。
餌の種類を変えたら食べなくなった
活餌から人工餌等に切り替えようとした時も個体によっては拒否反応を示す事があります。
このような時は無理強いせずに時間を掛けて慣らして行きましょう。
また与えた餌の種類によっては(特にフタホシコオロギやジャイアントミルワーム等に多い)咥えた際に口の中や周辺を齧られてしまい怪我をしてトラウマとなりその種類の餌を拒む事もあるので注意が必要です。
最後に
ニシアフが餌を食べない原因は様々です。
今回の記事を参考にして頂きニシアフの餌への反応が改善出来たら幸いです。
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