日本では例年、初夏~秋口に掛けてミシシッピニオイガメと同時期にアメリカからカブトニオイガメのとても可愛い仔ガメが輸入されて来ます。
成体サイズの手頃さから今やペットタートルとしての新たな代表種となりつつあるミシシッピニオイガメとカブトニオイガメ。
今回はカブトニオイガメの詳しい飼い方をご紹介致します。
- カブトニオイガメの原産国は?
- カブトニオイガメ 実際のにおいは?
- カブトニオイガメ 大きさはどれくらいになるの?
- カブトニオイガメ 値段は?
- カブトニオイガメ 飼育環境は?
- カブトニオイガメ 寿命は?
Contents
1.カブトニオイガメの原産国は?
カブトニオイガメ 略して「カブニ」とも呼ばれる本種の原産国はミシシッピニオイガメと同じくアメリカ合衆国の南部を生息地としています。
ペット用に流通している可愛いベビーサイズのカブトニオイガメは原産地周辺で養殖された個体が輸入され爬虫類ショップや熱帯魚ショップなどで販売されています。
よとよちと水中を一生懸命歩く姿に虜になってしまう方が多く、初めて亀を飼う種類が本種かミシシッピニオイガメ、もしくは両方といった飼育者さんも意外と多かったりします。
養殖されたベビーサイズの他に原産地で野生個体を捕獲し(WC個体)として以前は流通が比較的見られましたが近年では原産地で野生個体の保護規制が強まりWC個体の流通は大分減りました。
2.カブトニオイガメ 実際のにおいは?
ミシシッピニオイガメのページでも触れましたがカブトニオイガメも名前からして臭いカメのイメージがありますよね?
実際のところ、カブトニオイガメも通常の飼育条件であれば普通に飼育していて不快になるような匂いは殆どありませんのでご安心ください。
ではなぜニオイガメと呼ばれるのか?
これは実際にはカブトニオイガメは外敵から身を守る為に臭腺という匂いと刺激物を分泌する器官を後ろ足の付け根に備えており身の危険を感じるとこの臭腺を使い外敵から逃げる為に必要な防御反応を行うためなのです。
カブトニオイガメの原産国アメリカ合衆国ではカブトニオイガメを食べようとする捕食者(外敵)が多数存在しています。
カブトニオイガメの子供にとってはブラックバスやガーパイクなどの魚類も脅威となります。
またアライグマやワニガメ、カミツキガメ、ミシシッピアリゲーターなども成体のカブトニオイガメにとって危険な捕食者となります。
これらの捕食者から食べられないように臭腺を発達させ、間一髪逃れられるように防御力をアップさせた所に不憫な名称を与えられてしまった訳ですね。
カブトニオイガメの背甲の推甲板に発達したキール(筋状の盛り上がり)はミシシッピアリゲーターやワニガメ、アライグマ等北米大陸の強力な捕食者に対抗する為の防御器官として発達したものとして考えられています。厳しい野生の環境で生き延びて行くのは本当に大変なんですね!
以上のように少々話は脱線しましたがカブトニオイガメは身の危険を感じないと臭いにおいを発しませんのでご安心ください!
もしカブトニオイガメを飼育して何かくさいな~と感じたときはカブトニオイガメの排泄物で飼育水が汚れているだけの場合が殆どですので速やかに飼育水の交換をお勧め致します。
水槽サイズと水量に余裕を持たせ、フィルターを使用し飼育水をろ過し循環させる事で水のニオイを大幅に軽減させる事も可能です。
3.カブトニオイガメ 大きさはどれくらいになるの?
カブトニオイガメは一般的に販売されているベビーサイズは2~3㎝程のとてもかわいいサイズです。これが本当に可愛い!
成長し大人になると甲長約10~15㎝位になります。
ミシシッピニオイガメの成体サイズより少しだけ大きくなるサイズ感ですね。
因みに同じアメリカ合衆国原産のミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)成体♀ の平均甲長が約20㎝ 丁度良いサイズ感で両手鍋位のサイズ感ですね!
ミドリガメ成体サイズと比較するとカブトニオイガメのコンパクトさが解りやすいと思います。
カブトニオイガメの全長は水棲カメ全体の中で見れば比較的小型の部類に入ります。
現代の都市部での人の住環境を考えると庭やバルコニーではなく室内で飼育が可能な水棲カメの中で最も飼育に適したサイズの種類がカブトニオイガメになります。
4.カブトニオイガメ 値段は?
カブトニオイガメの販売価格と相場は約¥5,000-~¥8,000-前後で販売されている事が多いです。
主に爬虫類専門ショップや熱帯魚店、総合ペットショップやホームセンターのペットコーナーでも見かける機会があります。
また日本各地で開催されている爬虫類イベントといった即売会でも見かけたりします。
カブトニオイガメの小さいベビーサイズをお探しの方は例年7月前後の初夏頃に原産地のアメリカからその年生まれの繁殖個体(ベビーサイズ)が輸入されて来ますので7~9月前後は比較的小さいサイズが入手しやすい時期となります。
5.カブトニオイガメ 飼育環境は?
カブトニオイガメは水棲傾向の強いカメの仲間です。
主に水中で過ごすため水槽やプラケースでの飼育が出来ます。
飼育に必要な物は
- 水槽またはプラケース
- (幼体時はプラケースでも可 成体サイズを考慮すると最終的には60㎝サイズの水槽が必要)
- ろ過装置(フィルター)
- 水棲カメ用ヒーター(適温26~28℃)
- 水温計
- 甲羅干し用浮島など登れる所
- 紫外線ライト
上記のアイテムを揃えましょう。
カブトニオイガメは水中生活が得意です。水中での巧みな動きは見ていて飽きませんし、とても癒されますよ。
水の中を立体的に泳ぐため水深は水槽の7~8割ほど入れても大丈夫です。
但し息継ぎや水場から出て身体を乾かすスペースが必要なため市販の浮島やバスキングスペースが確保できるアイテムを水面付近に設置しましょう。
バスキングスペースには日中に紫外線ライトを当ててカブトニオイガメが甲羅干し出来るようにしましょう。
エサはニオイガメ専用フードが市販されているので便利です。
副食として乾燥エビ等を与えると喜んで食べますのでお勧めです。
こちらの記事では始めてカブトニオイガメを飼育する時に最適な水槽の大きさを解説していますのでご参照ください↓
カブトニオイガメに最適な水槽選び(幼体編) ←こちらもオススメ
お店で見たけどカブトニオイガメは魚と一緒に飼えるの?
カブトニオイガメは幼体の時は熱帯魚やエビ等と一緒に飼う事も可能です。
但し一定の条件を満たす必要があります!
それは水槽の大きさにある程度余裕がある事(目安は45㎝水槽以上)
水槽内に流木、石、水草等のレイアウトがしてあり隠れ家になるようなスペースがある事
更にカブトニオイガメに十分に餌が行き渡っている事
上記の条件を満たせばカブトニオイガメと熱帯魚やエビを一緒に飼う事も可能ですが相手は生き物ですので絶対に共存が続く訳ではありません。
よく水槽内を観察して必要な時に隔離できるような準備も必要です。
なるべく広い環境で水槽内を自然の状態に近づけることでカブトニオイガメと熱帯魚など他の生き物との飼育が可能となります。
カブトニオイガメと同じ環境で飼育が可能なミシシッピニオイガメがいます。
以下の記事ではカブトニオイガメとミシシッピニオイガメを一緒に飼育する方法を解説していますので併せてご参照下さい↓
カブトニオイガメとミシシッピニオイガメは一緒に飼えるのか?|上手く行く為の混泳方法を解説 記事はこちらをクリック!
6.カブトニオイガメ 寿命は?
亀は万年と言われるように元来長寿なイメージがありますね。
流石に万年の生存は難しいですが実際の所カブトニオイガメも平均で
約20年前後の寿命があります。
飼育環境や健康状態によって更に長生きさせる事も十分可能ですので末永く付き合えるペットとして家族の一員として迎えてあげて下さい。
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