夏の暑さも一段落すると季節は進んで行きます。
少し前までは真夏の温度対策に翻弄されていたのに気づけば越冬の準備も考えなければいけない時期が来ました。
今回は気候変動により年々短くなりつつある秋の屋外メダカ飼育雨対策を解説致します。
- 晩夏から初秋にかけての雨対策
- 秋の長雨と水温低下は要注意!
- 越冬前 メダカの体力作り
晩夏から初秋にかけての雨対策
関東近郊では9月の中旬頃までは夏の名残を見せ気温が高い日が続く事が多いです。
また9~10月までは台風シーズンでもあるので台風によるメダカの被害も最小限に抑える必要があります。
台風対策については以下の記事をご参照頂けますと幸いです。
9月から10月初旬までは夏同様に屋外のメダカ飼育容器の水温も日中は25℃~30℃前後まで上昇し夜間もおよそ20℃代前半を推移します。
メダカが活動しやすい温度帯を維持している時期ですので雨が降った場合も必要以上の雨水の流入を防ぐ措置を取ればメダカの状態に変化を与える可能性は低いでしょう。
最低水温が20℃代をマーク出来ているこの時期が野外で最後の成長が促進出来る時期になります。
稚魚を育成中の方は頑張ってこの時期に可能な限り大きくしておき、成魚を飼育中の方は可能な限り栄養をつけられるよう十分な給餌を行っておくことで冬季の越冬に備えた体力作りを心がけて下さい。
秋の長雨と水温低下は要注意!
関東近郊では10月も中旬頃となると雨の日等は気温が下がり15℃を下回る日も増えてきます。
夏までのように常に水温が20℃以上あり、日照時間も長く活動的な時期と比較するとメダカの活性が徐々に低下する時期でもあります。
このメダカの活性が低下する時期に要注意なポイントが雨による水質の変化と水温変化です。
さらに、雨の日に屋外のメダカに餌を与える方は少ないと思います。
雨が数日以上続くとグリーンウォーターで飼育中のメダカでもこの時期はカロリーと栄養素が不足します。
この水温低下⇒水質変化⇒餌の不足によるメダカの体力消耗コンボのダメージは計り知れなくメダカを弱らせてしまう原因となります。
元々の体力の少ない稚魚や針子等が数日の雨の後に見たら消えていたり、居なくなってしまう原因はこのような事からも起こります。
特に秋雨前線による雨の日が数日~1週間程続くような時は屋外のメダカは雨と水温低下を耐え凌ぐ状態となりメダカが調子を崩したり病気の発生を引き起こす原因となりやすいので注意が必要です。
対処法としては飼育容器に波板等で雨水の流入を極力防ぐ事、雨の後の状態確認を行いメダカに不調が見られたらすぐに1/3程の水換えを行い塩浴や薬浴処置を行ってください。
この時期は気温が低いとメダカの活性も下がりますのでチェックの際は気温の少しでも高い日中のメダカの動きを見て反応を確かめましょう。
水温が低下し始める季節の変わり目はメダカの病気も発生しやすい時期です。
メダカの病気は普段のメダカの観察を行っているとちょっとした変化(餌への反応や食べる量、泳ぎ方がいつもと違う、水面や水底で漂う等)が様々な形で現れるのでメダカ飼育者の方々はメダカの変化にいち早く気付くことで対処が出来ますので日頃の観察は良く行いましょう。
メダカに少しでも異変があればまずは0.5%程の塩浴(飼育水1ℓに対し食塩5g溶かす)を数日行い様子を見ましょう。
必要に応じて魚病薬の処方も効果があります。
季節の変わり目はメダカも状態を崩しやすいので注意を払いましょう。
またこの時期は日照時間も短くなる為、グリーンウォーターの発生までに時間が掛かる事もあります。
飼育容器を陽の良く当たる場所に設置しなおしグリーンウォーターでの越冬準備を行うと上手く行きやすくなります。
越冬前 メダカの体力作り
秋の日中の気温が高い日はメダカに栄養価の高い餌を十分に食べさせて置き体力を付けておきたい所です。
来る冬に備えこの時期は特にメダカも適度に太らせておいた方が無加温での屋外飼育を成功させるポイントにもなります。
注意点としてこの時期は夕方から夜間にかけて気温と共に水温も下がります。
この時期、午後の遅い時間帯にエサをたくさん食べさせてしまうと水温の低い夜間にエサが上手く消化できずに消化不良となる事もあります。
秋の餌やりは午前中から午後の早い時間帯で消化できるような配分で給餌を行いましょう。
また越冬準備として透明な飼育水とグリーンウォーターでの越冬をそれぞれ比較した結果、グリーンウォーターでメダカを越冬させた方が生存率が高くなる傾向があり、メダカも痩せにくいといったデータもあります。
始めて屋外でメダカを越冬させる方はグリーンウォーターを使用した越冬を試された方が成功し易いと思いますのでご参考までに宜しくお願い致します。
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