大きな口と無表情な雰囲気の目つきが特徴的なバジェットガエル
YouTubeなどで叫びながら威嚇し歩き回る本種を見た事もある方も多いと思います。
今回はバジェットガエルの飼育に便利な人工飼料への慣らし方と活用法について解説して行きます。
- バジェットガエルの基本的な生態
- バジェットガエルの餌の種類
- バジェットガエルにお勧めの人工飼料
Contents
バジェットガエルの基本的な生態
バジェットガエルは南米アルゼンチン、ボリビア、パラグアイが原産国の水棲のカエルです。
近年ペットとして流通している個体の殆どはアメリカ等の海外や日本国内で養殖された繁殖個体(CB個体)になります。
特に国内繁殖個体の中にはオタマジャクシの状態で販売されている事もあり、その奇抜な姿はとても興味深く生き物好きな方は初めて見ると思わず育てて見たくなるような不思議な魅力を持っています。
バジェットガエルはカエルの仲間では珍しく生涯をほぼ水中で過ごす水棲の種類です。
従って飼育の際は水槽やプラケース等、水を張ったアクアリウムでの飼育が一般的となります。
アクアリウムは湿潤性のテラリウムやアクアテラリウムよりも環境の維持がしやすい為、水の汚れに注意すればとても飼育がし易く初めてカエルを飼育される方でも挑戦難易度は低くお勧めです。
ベアタンクでの飼育がお勧め
バジェットガエルの最もシンプルな飼育方法は水槽やプラケースにカエルの体高の3倍前後に水を張っただけ(ベアタンクと言います)の簡単なセットでのスタートが管理がし易くお勧めです。
熱帯魚用のオートヒーターやパネルヒーターを使用し水温を25~28℃位に維持して置けば大丈夫です。
バジェットガエルにエサを与えると数日後に消化後糞をするので汚れたらその都度水を換えてあげて下さい。
飼育水の汚れは放置すると皮膚の敏感なバジェットガエルが自家中毒を起こし病気や突然死の原因になりますので注意が必要です。
水槽やプラケースに観賞魚用のフィルターを使用し飼育水をろ過して飼育を行うと水換えの頻度を遅らせる事も出来ますので飼育者さんのスタイルに合ったセッティングを行って頂くと良いですね。
砂利や砂の使用は誤飲の可能性が高くお勧めしない理由
バジェットガエルを飼育していて起こりやすいトラブルが砂利や砂を餌と一緒に飲み込む誤飲です。
バジェットガエルは餌をがばっと一飲みで飲み込む豪快な食べ方をします。
この時に餌と共に飲み込みやすいのが砂利や砂を敷いて飼育しているケースです。バジェットガエルは基本口に入ったものは何でも掻き込むようにして直ぐに飲み込んでしまう貪欲さを持ち併せています。(その勢いと生命力溢れる姿が魅力でもありますので給餌の際は注意が必要です。)
砂の粒子が小さい場合や極少量を飲み込んだ場合は糞と共に排出される事も多いのですがアクアリウム用に販売されている直系1~2cm程の砂利等はカエルの消化器官に詰まりやすく「バジェットガエルが餌を食べなくなった」「バジェットガエルが拒食した」時の直接的な原因である場合も多いです。
環境の改善後にも変化が見られない場合は最寄りの爬虫類や両生類を診察して頂ける獣医師さんに相談してみましょう。
どうしても砂利や砂を敷いて飼育を行いたい方は給餌の際はバジェットガエルを別の容器で餌を与えるなどの工夫をして誤飲事故を防いであげて下さい。
バジェットガエルの餌の種類
バジェットガエルは目の前で動くものに対して反応します。
良く「バジェットガエルに噛まれた!」といった時は不用意にカエルの口の前に手を出した時にカエルが餌と勘違いし食べようとした時かカエルを水から出して突いたりして警戒させたりしない限りは噛まれずに済みますので扱う際はカエルの後ろから両手で包むように掬い上げると良いです。(それでも噛まれそうな時は観賞魚用ネットで掬う方法が安全です。)
主な餌として使用されているのが
- 金魚やメダカ等の小魚
- コオロギ、デュビア等の昆虫
- 川エビ
- 冷凍ピンクマウス
- ツノガエル用人工飼料
- レオパ用人工飼料
上記のような種類で入手しやすいものを複数組み合わせて与えると栄養バランスが摂りやすく健康維持にお勧めです。
バジェットガエルにお勧めの人工飼料
バジェットガエルを飼育されている方で入手と保存が便利な人工飼料を利用したい方は多いと思います。
人工飼料を餌のメインにされる方にお勧めなものは
- ツノガエル専用飼料
- レオパ用人工飼料
上記2種類の組み合わせです。
ツノガエル専用飼料は原料に魚粉が使用されておりレオパ用人工飼料は昆虫類が原料として使用されているのでこの2種類を併用して与えていれば生き餌いらずでバジェットガエルを長期間健康な状態で飼育する事が可能となります。
バジェットガエルを生き餌メインでの飼育から人工飼料に切り替えるタイミングで人工飼料を食べない個体もいますが(特に成長したアダルト個体に多く見られう傾向があります。)アダルト個体でしたら一定期間の絶食(様子を見ながら数週間前後)を行い人工飼料へと徐々に慣らす方法もあります。
人工飼料を与える頻度ですがベビーから生後1年未満の個体には2~3日置きに与え、アダルトサイズに成長した個体は1週間~10日に一度程太り過ぎない程度の給餌量に抑えて置くことが長生きさせるポイントとなります。
餌やりの瞬間はバジェットガエルを飼育していて最も動きがありエキサイトする瞬間でもありつい沢山与えてしまう事もあると思いますがカエルの健康を考えて程々の量に抑えて頂くのが飼い主さんが出来る愛情表現の一環でもあると捉えて頂けますと幸いです。
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