ユニークな姿形からぺっととして人気の高いバジェットガエル、爬虫類系ユーチューバーのちゃんねる鰐さんの動画で本種の面白さに興味を持った方も多いのでは無いでしょうか?
今回は初めてバジェットガエルを飼育される方が経験されるバジェットガエルの浮く原因について解説させて頂きます。
バジェットガエルが浮く
飼育しているバジェットガエルが水面の方で浮くまたは浮いてしまうといったいわゆる「浮き症」「風船病」「プクプク病」とも呼ばれる現象、症状には原因があります。
バジェットガエルが浮いてしまう原因は主に3つあります。
- 水温の変化による消化不良
- 餌の与え過ぎによる消化不良
- 水質の悪化によるもの
水温の変化による消化不良
バジェットガエルが浮いてしまう原因のひとつ目が水温の変化による消化不良によって引き起こされる例です。
これは特にバジェットガエルにエサを与えたに水を換えてしまいその時に水温差が5℃以上の水温差が出てしまった場合やバジェットガエルの飼育水の水温が変化しやすい時期などに見られます。
バジェットガエルは餌を食べた後はなるべく水温を一定に保ち、落ち着いた状態で食べた餌を消化させます。
この時に水温が不安定だと食べた餌の消化吸収が上手く出来ずに胃や腸の中の餌が発酵または腐敗しガスを発生させます。
この消化吸収が上手く出来なかった事によるガスの発生がバジェットガエルが浮いてしまう、いわゆる「浮き症」「風船病」と呼ばれる症状の原因です。
これを防ぐには餌を与えた後は水温を25~30℃の範囲内で一定に保つ事と急な水換えを防ぐことです。
もし実際にバジェットガエルが浮いてしまっている場合は水深を浅くしバジェットガエルが落ち着ける位の水位を保ち水温を28℃前後で安定させ数日~1週間ほど落ち着かせて様子を見ます。
この時は水質の悪化に気をつけて水温変化に気を配りながら水換えも行い清潔な状態を保ちます。
消化が上手く進み体内のガスが抜けてくれればもとの状態に戻しても大丈夫です。
餌の与え過ぎによる消化不良
水温変化に続いて次に多いのがバジェットガエルに一度に沢山餌を与えてしまう事による消化不良が原因で起こる浮き症、または風船病、プクプク病と呼ばれる状態です。
バジェットガエルは個体と成長段階にもよりますが与えた分だけ全ての餌を食べてしまう事もあります。
餌をバクバクと勢いよく食べてくれる姿は面白く、つい沢山の餌を与えてしまった結果、翌日にバジェットが浮いてしまったという事は比較的良くある事です。
これはいくら大食いのバジェットガエルでも個体によって一度に消化吸収できる餌の量に限りがある為です。
一度の餌の量はバジェットガエルの個体の頭の大きさより少し小さいくらいのサイズ、量に留めて置きましょう。
その方が一度に大量に与えて食べさせるよりも消化吸収がスムーズに行きやすくバジェットガエルの胃腸の負担も少なくなります。
もし餌の与えすぎによってバジェットガエルが浮いてしまった場合も一時的に水深を浅くしてバジェットが傾かない程度の浅い水位を保ち水温を28℃で清潔な水質を保ちます。
そのように落ち着かせた状態を維持し消化を促しつつ体内に発生してしまったガスの排出を待ちます。
数日から場合によっては成体などは時間が掛かる事もありますが暫くすると普通に浮かない状態に戻ると思いますので様子を見てあげて下さい。
水質の悪化によるもの
バジェットガエルのカエルになって間もないような幼体期などは小さなプラケースや水量の少ない環境で飼育する事も多く見られます。
このような水量の少ない環境は飼育水の汚れが早くなり、水質が悪化した状態がバジェットガエルの体調を変化させ浮いてしまう事も良く起こります。
小さい飼育容器やフィルターを使用していない飼育環境ではこまめな水換えが必要です。
特にバジェットがフンをした後は速やかに新しい水に交換を行うようにしましょう。
バジェットガエルは両生類の仲間です。両生類は皮膚を使って水中の水分や酸素の吸収も行う為に皮膚が敏感です。
飼育水が汚れた状態のままだと皮膚から汚れも吸収してしまい自家中毒といった事も引き起こしてしまい最悪は中毒死を起こしてしまいます。
飼育水の汚れは放置せずにこまめな交換を行いましょう。
こまめな交換が難しい時は飼育容器を大きくして全体の水量を増やしフィルターを設置する事でメンテナンスの頻度、回数を減らす事も可能です。
飼育者さんそれぞれにあった飼育スタイルを行って頂く事でバジェットガエルとの生活がより楽しく、より長いものになっていければ幸いです!
最後に
バジェットガエルが浮いてしまう原因は水温の変化と餌の量が主な原因であることがご理解頂けたかと思います。
今回解説させて頂いた部分に気を付けて頂ければ浮いてしまった状態は時間の経過と共に改善される事が殆どだと思います。
もし改善策の措置を取っても暫くバジェットが浮いてしまったままの状態の時は爬虫類両生類の診察が可能な獣医師さんへの相談を行って頂く事をお勧め致します。
最近のコメント