【初心者向け】ヤマトヌマエビの飼育方法 繁殖や餌、脱皮 寿命についても詳しく解説

熱帯魚

ヤマトヌマエビは水草水槽や熱帯魚の水槽といった淡水のアクアリウムで良く目にする事の多いエビの仲間です。

ヤマトヌマエビを飼育する方の多くは熱帯魚やメダカ、金魚を飼育していてその水槽にヤマトヌマエビを後から入れたり、水草レイアウト水槽のアオミドロやコケ、茶ゴケの掃除目的で飼育されるケースが多いのでは無いでしょうか?

今回はそのような脇役的なヤマトヌマエビの飼育方法や繁殖、餌や寿命について解説させて頂きます。

ヤマトヌマエビとは?

ヤマトヌマエビはその名称から日本固有種と思われがちですが日本以外にも台湾やインド太平洋沿岸の河川に広く生息している淡水性のエビです。

観賞用として熱帯魚ショップやホームセンターのペットアクアリウムコーナー等で目にする事が出来ます。

ヤマトヌマエビのオスとメスの見分け方

ヤマトヌマエビの成体オスは体長3~3.5㎝、成体メスで体長4.5㎝前後ありメスの方が体格が良く大きくなります。

オスの方が全体的に小振りでスレンダーな印象があります。

また抱卵し卵を抱えたメスの中には5㎝前後の大きな個体も稀にいます。

ヤマトヌマエビの寿命は?

ヤマトヌマエビの飼育下での寿命は平均で2~3年程です。

飼育環境の水質が安定し個体の健康状態が良いと5年近く生きる事もあります。

ヤマトヌマエビに限らず淡水性のエビの仲間は高水温や様々な薬品(殺虫剤、農薬)、化学物質(タバコやアロマディヒューザー)などに対してとてもデリケートです。

長生きさせるには注意するポイントをしっかり押さえる事で長く飼育が楽しめます。

ヤマトヌマエビとミナミヌマエビの違い

ヤマトヌマエビと同じくショップで良く目にする淡水性のエビにミナミヌマエビがいます。

両種の大きな違いは成体時の大きさと繁殖方法の違いがあります。

ミナミヌマエビは成体でも2.5~3㎝程と小振りです。

繁殖方法はヤマトヌマエビが産卵し卵から孵化したばかりの状態の時はゾエアと呼ばれるプランクトン状で非常に小さい状態で生まれます。その後、自然下では河川から海に下ってから一定期間成長を行いその後に再度、河川に遡上をします。

ヤマトヌマエビは鮎や鮭のように川で生まれて一旦海に出て成長しやがてまた川に戻る生活サイクルを行っています。
この習性の為、ヤマトヌマエビの水槽内での繁殖難易度が高い一因となっています。

一方、ミナミヌマエビは水槽内で繁殖が容易に行える事からエビを繁殖させたい方に多く飼育されています。

ヤマトヌマエビの繁殖

ヤマトヌマエビは複数を飼育しているとある日メスがお腹に卵を抱えている姿を発見できます。

そのまま飼育を続けていると有精卵の場合は最初はグレーや濃いグリーンに近い色をしていますが約1ヵ月程で発生が進み卵の色が薄くなってくると孵化間近です。

そのまま水槽内で飼育を続けていると孵化した幼生たちは1mm以下のサイズの為そのほとんどは水槽内の魚達の餌となってしまうかフィルターに吸い込まれてしまいます。

もし卵から孵化した幼生を育てる場合は育成用のプラケースと人工海水の元、スポイトを用意しましょう。

孵化間近の卵を抱えたメスは一旦プラケースに水槽の水と共に入れて置きます。

メスのお腹から卵が孵化したらメスは取り出して水槽に戻しましょう。

次に人工海水を作り濃度を7割くらいの汽水に調整し、その汽水をプラケースに少しずつ足して行きます。

ヤマトヌマエビの幼生の餌としてはワムシやゾウリムシ、グリーンウォーター等が使えます。

これらを毎日スポイトで与えて行くと順調にいくと約2~3週間程で小さなエビの形になってきます。

そこまで来たら徐々に水換えの度に塩分濃度を薄くして淡水に慣らして行きます。

ここまでくれば後は普通のヤマトヌマエビと同様に飼育が出来ます!

実際に幼生からヤマトヌマエビを育てると水の汚れや餌の不足によって数百以上の幼生でも数匹~数十匹程の生存率となる事が多いです。まだまだ飼育データ自体も少ないです。今後は幼生の育成環境を改善する事で生存率は上げられると思います!

ヤマトヌマエビの餌

ヤマトヌマエビは基本的には雑食です。

ヌマエビ用の人工餌やタブレットタイプのエサなども与えると良く食べます。

水槽内では主にアオミドロや茶ゴケといったコケを掃除してもらう為に入れる事が多いですね。

ただこの時の注意点としてはコケが目立つうちはニオイの強いエサ(タブレットフード)等は控えておいた方が良いです。

掃除目的で飼育している時はコケを優先的に食べて貰うように他のエサは控えて置きましょう。

ヤマトヌマエビの脱皮

ヤマトヌマエビは飼育をしていると良く脱皮を行います。

脱皮後の皮は後で自分で食べてしまう事もありますが食べずにそのままの状態で水中に残る事もあります。

もし脱皮後の皮がフィルターの吸水口等を塞いでしまうような時は取り除きましょう。

またヤマトヌマエビの脱皮は水質の変化によって起こる事も良くあります。

特にヤマトヌマエビを購入後、自宅で水合わせの最中や水槽に入れた後にも脱皮は良く見られます。

この時に水槽の水質がヤマトヌマエビに適していない状態や水質の時やヤマトヌマエビの状態が良くない時は翌日には赤くなって死んでしまっていたり、体が白い状態となり動きが鈍くなり弱ってしまったりします。

ヤマトヌマエビは水質の悪化と高水温、水質の急変を嫌います。

飼育開始直後は特に気を付けて水合わせを行いましょう。

成体のヤマトヌマエビを複数匹飼育していると成熟したメスが脱皮をした後にオスのヤマトヌマエビが突然暴れるように泳いだり、狂ったように泳いだり水中をクルクル回るようにせわしなく動くことがあります。

これは繁殖行動の一環として行われているものです。数日で元の状態に戻りますので様子を見て見ましょう。

ヤマトヌマエビの水合わせ

一般的な水合わせの方法はヤマトヌマエビが入った袋のまま30分~1時間程水槽に浮かべて温度を合わせます。

その後は袋の口を開けて水槽の水をコップなどで50ml位程足して20分程置きそれを3回程行います。

その後水槽内にヤマトヌマエビを水槽に放てば水合わせは成功です。

新しくヤマトヌマエビを水槽内に入れる前(水合わせ前)に水槽の水を1/2~1/3程水換えを行ってから水合わせを行った方が導入後の生存率が上がりやすいです。
ヤマトヌマエビは新鮮で新しい水を好みます。飼育環境も定期的な水換えで飼育水が古くならないようにしましょう。

ヤマトヌマエビの飼育まとめ

今回はヤマトヌマエビの特徴を解説させて頂きました。

別の記事ではヤマトヌマエビの習性や行動と言った部分の解説も行いますので宜しくお願い致します。

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