アカハイモリの飼い方・エサや寿命、混泳は?

アカハライモリ 爬虫類イベント

アカハライモリは日本人にとって最も馴染のある有尾類の仲間です。

お腹の赤い両生類がイモリと呼ばれる仲間です。良く間違われるヤモリは爬虫類の仲間で吸盤状の指で壁やガラス面を登ります。

東京や神奈川など関東周辺でも昔は結構身近に見られた存在でしたが都市化が進んだ現代では山間周辺部の田んぼや用水路、小さな河川など自然度の高い環境が残されている地域でないと見かける機会が少なくなりました。

今回は飼育の容易なペットとしても人気の高いアカハライモリを解説致します。

  1. アカハライモリの生息地
  2. アカハライモリのエサは?
  3. アカハライモリの飼育に必要な物
  4. アカハライモリを触った後は?
  5. アカハライモリの寿命

1.アカハライモリの生息地

アカハライモリの生息地は本州、四国、九州とその島嶼に分布する

日本固有種です。成体のアカハライモリが生息している環境は水田や池、沼、湿地など水辺周辺や水中で主に暮らしています。

幼生のアカハライモリは水中で成長しウーパールーパーのように顔の両サイドのふさふさ(外鰓がいさい)があります。

外鰓が消失した幼生は水中から水辺周辺の湿った陸地に生息環境を変え成熟するまで3~5年程陸地で過ごします。成熟した個体は再び水中とその周辺での生活に切り替わります。

ペットショップ等で販売されているアカハライモリは大半が成体です。

日本各地で捕獲されたアカハライモリがペットとして販売され私たちの所にやって来ているわけですね。

2.アカハライモリのエサは?

アカハライモリは自然下では水棲昆虫、水に落ちた昆虫やミミズの他にもオタマジャクシや小魚など口に入るサイズの生物を食べています。

飼育下でアカハライモリのエサとしてお勧めな物は

  • イモリ用人工飼料
  • 冷凍赤虫
  • 乾燥赤虫
  • 乾燥淡水エビ
  • 乾燥ヨコエビ
  • 水棲カメ用人工飼料

上記が入手と保存のし易さから便利でお勧めです。

イモリ(ウーパールーパー兼用)用人工飼料や水棲カメ用人工飼料は主原料の成分が近くアカハライモリを飼育する上で主食として与える事が出来ます。

その他にも冷凍赤虫等はとても嗜好性が高く大きいイモリから小さいイモリまで幅広いサイズのイモリに人気の餌です。

乾燥赤虫や乾燥淡水エビ、乾燥ヨコエビなども匂いに反応してイモリが良く食べます。甲殻類が原料の餌はカルシウム分の補給にもなるので副食として向いています。

餌を与える頻度ですが1~2日に一回程度を目安に軽くお腹が膨らむ位の量を与えましょう。くれぐれも与え過ぎは禁物です。消化不良を起こし消化器官の中にガスが溜まってしまうケースに繋がるのでご注意ください。

3.アカハライモリの飼育に必要な物

アカハライモリは主に水中で生活をしますが時々上陸し身体を休めたり皮膚を乾かしたりします。

飼育の際は水を張れるプラケースや水槽などを用意しましょう。

  • プラケースまたは水槽
  • ろ過装置(フィルター)
  • 流木や石、浮島などの陸地
  • 中和剤(カルキ抜き)
  • 水温計
  • 水草
  • 砂利(有っても無くても可)お好みで

プラケースや水槽の大きさはアカハライモリを飼う数によって大きさを調整します。1~3匹程の飼育数であれば20~30㎝前後のサイズをそれ以上の個体数を飼育する場合は45~60㎝サイズの水槽を用意すると良いでしょう。

またアカハライモリの飼育数が少なくても大きいサイズのケースが用意出来るようでしたら更に良いでしょう。ケースサイズに余裕があれば水量も多くなり水質を安定させやすくなります。

アカハライモリは脱走の名人です。プラケースにはフタがありますが水槽飼育の場合はぴったり収まる網蓋かその他の蓋でも隙間を塞いで脱走に注意しましょう。

アカハライモリの飼育水は水中フィルターを使用し水を循環させろ過をします。

ろ過を行うことで水中の汚れを分解し水質が悪化するのを防ぎます。

水換えの頻度は1週間に一度1/3~1/2程交換しましょう。水換えの際はカルキ抜きの添加を忘れずに!また水温の急激な変化にも気を付けましょう。

アカハライモリの適温は水温15~26℃位です。基本は室温での常温飼育が可能ですが夏場の暑さには十分な注意が必要ですので高温対策は必要となります。

アカハライモリは他の生き物と混泳できるの?

アカハライモリは水場をメインとしたアクアテラリウムでの飼育が基本となります。

一定の条件を満たせば他の生き物と混泳が出来ます。

一緒に飼える生き物は主に

  • ドジョウ
  • ギンブナ
  • タイリクバラタナゴ
  • ヤマトヌマエビ
  • タニシ

などがあげられます。これらの生き物はアカハライモリの口に入らない(食べられない)大きさで尚且つアカハライモリに危害を加える恐れの少ない条件で選ばれた生き物達になります。

また飼育環境もアカハライモリの飼育環境と同じ条件での飼育が可能な所もポイントです。

上記の生き物をアカハライモリと一緒に飼う条件としては

  1. 水槽サイズに余裕がある事(45㎝以上がベスト)
  2. 水質を安定させるろ過装置がある事
  3. 水中部分に流木、石、水草など障害物が適度にある事
  4. 生き物の各種類毎にエサが行き渡っている事
  5. 生き物の数が多すぎない(過密でない)事

上記の5つのポイントを抑えることでアカハライモリとその他の生き物の共存が水槽の中で観られますよ!異なる生き物同士の暮らしは観ていてとても興味が湧きますし面白いですよ!

4.アカハライモリを触った後は?

アカハライモリのお腹の赤と黒の独特の模様は外敵に毒を持つことをアピールするための警戒色と考えられています。

実際にアカハライモリはフグ毒と同じテトロドトキシンという毒を持ちます。

素手でアカハライモリを触ったりする分には問題ありませんが触ったその手で直接、目をこすったり傷口に触れる様な行為は避けましょう。

アカハライモリを触った後は速やかに石鹸で手を入念に洗いましょう。

5.アカハライモリの寿命は?

アカハライモリは両生類の中でも丈夫で長命な種類です。

野生下では10年前後の寿命があり、外敵や干ばつなど自然環境由来の命を落とす原因が少なければ野生の個体でも大変長生きします。

飼育下でも20~30年前後生存した記録が多数残されていますので是非とも大切に長く生きられるような飼育環境を用意してあげて頂けると幸いです。