小さくて可愛いアマガエルは日本人のイメージするカエルの象徴のような存在でもあり田んぼや水辺の身近な生き物として親しまれています。
生き物が好きな方や興味のある方はもっと身近で観察してみたいとアマガエルを自宅で飼い始める方もいらっしゃると思います。
今回はアマガエルの餌でお悩みの方に役に立てるような内容となっておりますので最後までご覧いただければ幸いです。
- アマガエルの餌について
- 飼育の初めは生き餌から
- ピンセットからの給餌に慣らす
- アマガエルにお勧めの人工餌
- どうしても食べてくれない個体の対処法
Contents
アマガエルの餌について
アマガエルの主食は生きた小さな昆虫です。
自然下(野生の)でのアマガエルは口に入るサイズの小さな昆虫類(主にハエやウンカ、バッタ、クモ等)を食べています。
アマガエルを飼育する場合にこれら野外にいる昆虫類(アマガエルが食べられるサイズ)を採集し生きたまま保管しておくことはとても大変です。
アマガエルを飼育する場合は餌用として養殖販売されている昆虫類を利用する事になります。
餌として使用し易い昆虫の種類としては以下をご覧ください。
- ヨーロッパイエコオロギ
- フタホシコオロギ
- レッドローチ
- 釣り餌用 白サシ(羽化させた成虫を使用)
- ショウジョウバエ(トリニドショウジョウバエ、キイロショウジョウバエ)
最も使いやすいコオロギ
上記の種類の使用が一般的です。特にヨーロッパイエコオロギ(以下 イエコ)はピンヘッドと呼ばれる孵化直後の極小サイズから流通しておりアマガエルの幼体から成体まで与えられコオロギ自体も栄養バランスが良く普通に飼育する時はイエコを主食として与えて置けば問題なく飼育が可能です。
フタホシコオロギもイエコと同様にアマガエルのサイズに合ったものを与えれば良いので使いやすい生き餌です。
イエコやフタホシコオロギ等は最寄りの爬虫類専門ショップ等で各サイズの入手が出来ると思いますがお近くで購入する場所が無い方はネットショップを利用した通販での入手法が確実です。
見た目と匂いをクリアできれば便利なレッドローチ
レッドローチは小さいサイズがアマガエルにも使用できる生き餌です。ストックの管理が比較的楽に済みますが見た目と匂いが少々気になる方にはややハードルが高くなり万人向けとは言えない生き餌です。こちらも最寄りの爬虫類専門ショップやネットショップ等で入手が可能です。
嗜好性は高いが扱いにくい白サシ(成虫)
釣り餌用の白サシは人工的に衛生的な環境で養殖されたキンバエ類の幼虫です。
幼虫のまま与えるとアマガエルが消化不良を起こす原因となりやすいので暫く放置しておくと成虫になるので羽化した成虫を与えます。
飛ぶハエ類はアマガエルにとって嗜好性の高い生き餌となりますが飛び回るハエをカエルに与えるまでのプロセスが難易度が高く上級者向けです(ハエを潰さないように捕まえてカエルのケージに投入する手間やカエルのケージ内で羽化させるような工夫が必要となります。)
白サシは釣具店の生き餌コーナーやネットショップでの通販でも購入出来ます。(紅サシ等着色加工がされてるものはやめて置きましょう)
上陸直後の幼体に便利なショウジョウバエ
ショウジョウバエ類はオタマジャクシからカエルになりたての赤ちゃんサイズのアマガエルの餌付けに適しています。
アマガエルのベビーで餌を食べない時にはショウジョウバエ類を与えて見ましょう。販売されているショウジョウバエは飛ばないよう品種改良されていますので飛び出して逃げる心配はありません。
キイロショウジョウバエ、トリニドショウジョウバエ共にネットショップなどでの通販での購入が確実です。
飼育の初めは生き餌から
アマガエルを飼い始めて最初から人工餌を食べてくれる個体は殆どいません。
まずは飼育環境に慣れてもらいアマガエルが自発的に餌を食べられるような飼育環境を整えてあげて下さい。
ピンセットからの給餌にならす
アマガエルが飼育環境に慣れ、与えた生き餌を良く食べてくれるようになった所で次のステップに移りましょう。
次は餌を与える際にピンセット(先端の丸みがあり細長いものが〇)で生き餌を摘まみ1匹ずつ与えて見ましょう。
与え方としてはピンセットで摘まんだ昆虫をカエルの前方からゆっくりと近づけてあげると食べてくれる事が多いです。
カエルの真上や後ろからアプローチすると警戒され逃げてしまう事もあるので注意です。
毎回給餌の時にピンセットから餌を与える事でピンセットの先端=餌(ご飯)とカエルが覚えてくれるようになったら次のステップに移りましょう。
アマガエルにお勧めの人工餌
ピンセットから餌を食べてくれるようになったアマガエルにいよいよ人工餌を与えて見ましょう。
人工餌を与えるタイミングですがアマガエルが前回の餌を消化して糞をした後の空腹のタイミングを計って人工餌をピンセットで摘まみいつものようにカエルの前方から与えて見ましょう。
アマガエルに使用できる人工餌は以下のような種類があります。
- レオパ用人工飼料(レオパブレンド、レオパドライ等)
- ツノガエル用練りエサ
- テトラ レプトミン
昆虫が主原料のレオパ用人工飼料がお勧め
レオパ用人工飼料は主原料に昆虫を使用したもので栄養価的にも生き餌昆虫に引けを取らない仕様に作られています。
このタイプの人工餌を食べてくれれば長期的にも飼育が可能です。
与える際はアマガエルの大きさに合わせて人工餌をカットし水でふやかしてから与えましょう。昆虫原料の人工餌はすんなりと食べてくれる個体も多く現在では最もアマガエル向きの人工餌と言えるでしょう。
ツノガエル専用練りエサ
ペットとして人気のツノガエル専用の練りエサもアマガエルに使用できます。
こちらは魚粉が主原料ですが大きな問題なく使用することが出来ます。
粉末に水を加えて練ってから与えますのでサイズの調整がし易いのも特徴です。
テトラ レプトミン
テトラ レプトミンは水棲カメ専用の人工飼料で入手が容易な餌の一つです。
こちらも主原料が魚粉となっており、ツノガエル専用フードと共に大きな問題も見られず使用が出来ます。
与える際は水でふやかして与えますが時間が経過すると崩れやすくなりますので気をつけて下さい。
どうしても人工餌を食べてくれない個体の対処法
ここまでアマガエルの餌の種類と与え方について解説させて頂きました。
それでも「生き餌は食べるのに人工餌を食べてくれない個体がいる」場合の対処方法に行きましょう。
アマガエルはペットとして飼育されている個体の殆どが野生の個体もしくは野生のオタマジャクシを上陸させた個体になります。
アマガエルはペットとしてよりも野生の生き物としての本能に忠実な傾向が強く飼育している個体の中には全く人工餌に反応してくれない個体や一度食べても直ぐに吐き出してしまう個体もいるかもしれません。
人工餌に慣れてもらいたい飼育者さんには残念ですがそのような野性味の強い個体にはそれぞれの個体に合わせた餌(生き餌)を与えて飼育を続けた方が長く付き合えると思います。
もしその個体がピンセットからの給餌に慣れていれば生き餌以外にも冷凍コオロギが各サイズ販売されているので保存の便利な冷凍コオロギの利用も視野に入れて頂ければと思います。
また人工餌に切り替え可能なアマガエルのサイズですがベビーから幼体サイズには少々難しい所もありそのサイズでは生き餌を十分与え2cm以上に成長後に人工餌への切り替えに挑戦して頂くと良い結果が得られやすいと思います。
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